• ようこそゲストさん!

mouthbirdさんの日記

(SNS全体・外部に公開(Web全体に公開))

2017年
01月11日
20:32 mouthbirdさん

to不定詞かthat節か2(解答編)

smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は解答編です

======================================
●アプリ情報:テストバージョン 3.01と3.02

今後の予定(作成順)
単語の充実
======================================

参加して下さった皆様ありがとうございました。
では解答と解説に参りましょう。

問題
次の日本語の意味を表す英文として、英文をA.Bの2つ用意した。
正しい物をあるだけ選べ。もし、AもBも間違いであるならば、Cと答えよ。

 道に迷わないように、地図を描いて下さい
A、Draw me a map not to get lost.
B、Draw me a map so that I won't get lost.

解答
B

解説
まず、Aが何故間違いか。ポイントは2つあります。

・1つめ。これは致命的な間違いです。
不定詞の使い方が間違っているのです。

 この英文の不定詞の部分は「not to get lost」ですね。実はこのままだとかなり変なのです。

「not to get lost」←この部分だけ考えれば「道に迷わないために→道に迷わないように」でなんの問題もなさそうですよね.はい、この部分だけを見たら、問題は何もありません。
 しかし、Draw me a map not to get lost. だとおかしくなります。

 なぜか?

 実は to 不定詞の「動作主」を考えるとおかしくなるのです。to不定詞の部分である「道に迷わないように」は「【私が】道に迷わないように」という具合なはずです。

 「私」なんです! 動作主は! これが重要。

しかしこの英文では「私」が「道に迷わないように」という意味にならないのです。

 なぜか?

ルール
 to不定詞の動作主は、【明示されなければ】、『主語』と一致する
という決まりがあるからです。

例文
 I wrote down her address not to forget it.
 (それを忘れないように、私は彼女の住所を書き留めた)
この英文なら問題がありません。

これは「【私が】それを忘れないように、私は彼女の住所を書き留めた」のはずです。
not to forget it ←この部分の主語は【私】でなければなりません。

 I wrote down her address not to forget it.
 ↑
 ここで示されているように、この文全体の主語は「I」(私)です。
 とすれば
  not to forget it
      ↑この文の主語も「I」。つまりこの部分の意味は「【私が】それを忘れないように」になります。
したがって、この英文全体の意味は
 →「【私が】それを忘れないように、私は彼女の住所を書き留めた」
 になります。これなら問題はないのです。

ここまでよろしいでしょうか?


では!
Draw me a map not to get lost.

これは「【私が】道に迷わないように、地図を描いて下さい」のはずです。
not to forget it ←この部分の主語は【私】でなければなりません。

 Draw me a map not to get lost.
 ↑
 この英文の述語動詞 drow の主語は何? 誰が地図を描くの?
  私が書かないですよね。
 命令文ですから、言われている人、つまり「あなた(you)」が主語のはず。
 
 ようするに、この文全体の主語は「you」(あなた)です。
 とすれば
  not to get lost
      ↑この文の主語も「you」。つまりこの部分の意味は「【あなたが】道に迷わないように」になります。
 
したがって、この英文全体の意味はこの英文の意味は、このままなら
 →「【あなたが】道に迷わないように、(あなたが)地図を描いて下さい」
 になります。これはおかしい!
  したがって、この英文はこの時点で絶対的に変で問題なわけです。

ここまでよろしいでしょうか?

では、
 「【あなたが】道に迷わないように、(あなたが)地図を描いて下さい」
ではなく
 「【私が】道に迷わないように、(あなたが)地図を描いて下さい」
にどうすればなるでしょうか? ちゃんと方法があります。

実は「to不定詞の動作主を表す表現」があります。これを使います。

 → for + 人

    ↑これを to不定詞の手前に持ってきます。
 つまり(私が)なので
  for me not to get lost.
 とするのです。こうすれば→「【私が】道に迷わないように」という意味になります。

したがって、さしあたり
 Draw me a map for me not to get lost.
という具合に英文を作成できます。

ここまでよろしいでしょうか?


===

ここまでで一見良さそうです。しかし実はこの英文はあまり良くないのです。
この先がまた難しい。
 Draw me a map for me not to get lost.
の一体どこが良くないのか?

--

次の参考英文と比較しましょう。

He opened the door for her to enter the room.
(彼は彼女がその部屋に入れるようにドアを開けた)
実はこの英文こそ問題がありません。

でも
Draw me a map for me not to get lost.には問題があります。
この2例はどこがどう違うのか?


正しい方の
 He opened the door for her to enter the room.(彼は彼女がその部屋に入れるようにドアを開けた)
こっちの場合、もし「ドアを開けなかったら、その部屋に100%入れない」ですよね。

しかし変な方
 Draw me a map for me not to get lost.
こっちの場合、もし「地図を描かなかったら、100%道に迷う」でしょうか? そうでない可能性は十分にあるわけです。
そういう場合、to不定詞はあまりふさわしくないんだそうです。


じゃあ、どうやって表現するべきか?
実は、このように「100%直結しない場合」は
 →Draw me a map so that I won't get lost.
           ↑このように so that 構文を使います。

so that 構文
 so that S V ~ 「Sが~するために」

so that 構文は、当然 主語(S)と動詞(V)を必要とします。したがって I won't get lost.とします。
to不定詞の目的と100%合致しない場合は so that 構文を使うべきなのだそうです。

したがって

 道に迷わないように、地図を描いて下さい
  は
☓ A、Draw me a map not to get lost.
◯ B、Draw me a map so that I won't get lost.

となります。



ちなみにto不定詞の目的と100%合致する
 He opened the door for her to enter the room.
  ↑こっちは
 He opened the door so that she could enter the room.
  という具合に so that 構文にしても問題がないそうです。

==================

いかがだったでしょうか?

正直このルールは私も下記の↓本を買うまで知らなかった知識です。英語って難しいと思うんですけどねえ…。



問題編
http://q-eng.com/diary/19871

出典
  • 総アクセス数(2,999)
  • 拍手拍手(0)
  • お気に入りお気に入り(0)