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mouthbirdさんの日記

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2016年
12月05日
13:04 mouthbirdさん

雑談(クイズ付き)・英語の先生はコミュニケーション(意思伝達)を重要視してるのか?

皆様に見て欲しい画像がある。これは、出向先の塾の生徒(高2)の学校で配られた英語のプリントである。
この英文にはものすごくおかしな箇所がある。どこがおかしいかわかりますか?




私はこれを見た瞬間、おかしなところに気づいた。そして爆笑した。

実はこのプリントがあまりに可笑しかったので、このプリントを、出向先の塾の英語の先生に見せた。この英語の先生は優秀な英語の先生である。彼はまず「英語的な間違い」を発見された。

同僚の英語の先生「この whale とか mammal や snake には a がついてないですね」

そう、この英文なら「総称」として a を付けなければならない。無冠詞にはできない。つまり

A whale is no more a mammal that a snake is (a mammal).
でなければならない。

実は私はむしろこの a が必要であることのほうが分からなかった。。。わしはダメな英語の先生だ。。。


でも実はそうではなく、この英文はもっと根本的なところが間違っている のである。


 この英文の意味は日本語で書いてあるように
 「ヘビがほ乳類でないのと同様、クジラはほ乳類ではない

である。

間違いに気がついただろうか?



























クジラはほ乳類だろう


 クジラがほ乳類でなければ何類なんだろう?



==============

クジラの公式で一番普通なのは

A whale is no more a fish than a horse is (a fish).
(馬が魚でないのと同様に、クジラは魚ではない)
である。これなら「馬もクジラもほ乳類」で納得する。

=======================


さてと。

この画像を、私の生徒さん複数人(いずれも理系に見せた所、
誰もがすぐにクジラってほ乳類ですよね?」という返事をなさった。
中には、第一声が「馬鹿じゃね?!」続けざまに第二声で「ムカつくー!」と言った社会人女性の生徒さんもいた。彼女はもともと英語が苦手である。彼女は画像を見てすかさず「クジラをほ乳類にしていない内容を把握」した。そしてすぐさま「ムカつくー」と仰った。

なぜ彼女は「ムカつく!」と仰ったのか、皆様に分かるだろうか? 私はすぐに分かったが。


彼女は「理数系ができない英語教師たちに英語の出来なさ加減を馬鹿にされてきたから」である。「この英語教師はこんな小学校で習うような理科知識も理解していないのか!」と憤慨したのである。


ただ、おそらくはこの教師もクジラがほ乳類であることぐらいは知っていたはずである。知っていてもこんな英文を作り、生徒に配ったのだ。つまり この先生は「自分で作った英文の意味の内容を、自分で把握していなかった」のである。英語でありさえすればよく、内容の真偽はどうでも良かった のである。


=============



見た瞬間に「クジラがほ乳類でないという内容がおかしい」と気が付かなかった人に問いたい

「あなた方は英語でコミュニケーション(意思伝達)を本当にしたいのですか?」
「あなた方は英語であリさえすればよく、相手に意思が伝わらなくても良い、と思ってるんじゃないですか?」


私はこう思っている。
理系人間のほうが、たとえどんなに英語が苦手でも、英語を使うのならコミニュケーション(意思伝達)が大事で、コミュニケーション(意思伝達)をしたいと考えている。
しかし
文系人間のほうが、実はコミュニケーション(意思伝達)はどうでもよく、英語でありさえすれば良い。かっこいい! たとえ意思が伝わらなくても英語であれば、相手に伝わる内容は【どうでもいい】、【問題ない】と考えている。


違うだろうか?



で、そして「こういうクジラがほ乳類でない英文を平気で垂れ流す英語の教師たち」はよくこう言うのだ。
 英語でコミュニケーションを取ることは大事だ!
 英語でコミュニケーションを取れると世界中の人と意思の疎通ができる。
 なぜ英語嫌いの人たちは英語でコミュニケーションを取ろうとしないのだ?
 さあ、英語でコミュニケーションを取れるようになろう!

これに対してはこう思う。
  「てめえらのほうがコミュニケーションを取ろうとしないくせに!!! ああムカつくー!!!

===

この話をtwitterで流した所、多少反響がありました。
https://twitter.com/mouthbird/status/782146484460326912

ツイナビさんにも紹介されて嬉しかったです。
http://twinavi.jp/topics/tidbits/57f046e5-06e0-4093-bc28-...


金曜日は【ニコニコ生放送】による文法講義放送です。来週も雑談。新しいシリーズが月曜日(12月19日)から始まります。

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コメント

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2016年
12月05日
13:51
neginohanaさん

マバ先生が怒り狂いそうな記事見つけちゃいました。

英文法の解説は読まなくていい

実は、私自身、英文法の解説は全くできません…。

それでも英語ができるのは、“違和感”を感じることで、この単語の前後にはコレがくる、など文法は勉強せずに、感覚だけで覚えているからです。ただ、それだけです。

日本語でも、「て、に、を、は」という日本語文法を自然と感覚と違和感で覚えていますよね。なのに、英語になると、なぜか解説を読んで「頭」で理解しようと努力してしまっています。

これって、無駄な努力です。しかも短期記憶。すぐに忘れる習得法ですよね?要は、違和感さえ感じられればいいだけのことです。


http://mysuki.jp/grammer-study-149

2016年
12月05日
14:41
mouthbirdさん

>>1 neginohanaさん
昔の私(大学入りたての頃)だったら、血相変えて怒り狂ったでしょうね。今はそうでもないです。
 大学入学直後から、文法がいらない人を私は山ほど見てきましたから。
http://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/2005/07/p...
ただ怒りはします。 私が怒るのは、この人が「世の中の人が全員そういう感覚(自分と同じである)である」と思っこんでいる点です。
 実際はそうではない、「文法が必要な人もいれば不要な人もいる。文法の必要度は人によって異なる」というのが私の主張です。
http://www.alc.co.jp/beginner/article/mouthbird/cat200/

この人には文法は不要だと思います。違和感が感じられるのですから。しかし、殆どの英語学習者(私の見立てで90%)はまさにその「違和感」がわからないのです。
例えば
 We discussed about the project. ←これを見て違和感を感じるでしょうか?
感じない人はいくらでもいると思います。

正しくは We discussed the project.です。about がいらないのです。
(解説↓)
http://gotcha.alc.co.jp/entry/20160711_torima2

しかし、この人はこういう英文でも違和感を感じて間違いが分かる人なのでしょう。だとすればこういう人にとっては 文法など、教わっても、右から左につーっと抜けていくのでしょう。彼彼女にしてみれば短期記憶だし、無駄以外の何物でもないでしょう。
 
 私は身につけた文法知識を墓場まで持っていく自信があります。長期記憶です。しかしこの人には世の中に私のような人がいるとは露ほども信じないと思います。

2016年
12月06日
13:14
neginohanaさん

>>2 mouthbirdさん

文法を知らずに「違和感を感じる」ことができるには、圧倒的な量のインプットが必要なのではないでしょうか。Nativeか帰国子女のように。

私は子どもの頃から数学と物理が大好きでしたが、英語も好きでした。
でも、中学の英語の先生はイマイチでしたね。
文法なんてちゃんと教えてくれなかったんじゃないかな。

How many lions are there on the rock?

の文で、なんで「are there」が必要なのかわからず、仕方がないから何度も何度も唱えて丸覚えしたのでした。


だから、高校では英文法が一番好きでした。
何となく意味がわかる、というだけでは納得がいかず、文法的にちゃんと説明をつけてくて。

でも、悲しいことに語学には例外がつきもの。
ある程度頑張っても説明がつかないときには、「仕方がない、これは丸覚えするしかない」ということもやっぱりありますね。

大人になってからのほうが英語は真面目に勉強したので、初めて「意識して覚えたのではないのに自然に口から出た」「理由はわからないけど、違和感を感じられるようになった」ときには嬉しかったです。
インプットが貯まってきたんでしょう。

2016年
12月06日
14:36
mouthbirdさん

>>3 neginohanaさん
文法が好きとは! 私も文法好きですが、普通の英語学習者には「???」という顔をされませんか? 数学のような考えが得意だと、文法を好むようになりやすいのでは、と最近思っています。(実は最近、全く別の視点を発見しました。それについては再来週からの新シリーズで書きます。)

 例外ですが、私にはまる覚えをしなければならないほどの例外は覚えがないです。文で覚えにくい脳みそらしく、例外を熟語のように覚えてしまいます(文ではないのです)。

 違和感は私にはさっぱりわからないです。neginohanaさんがとてもうらやましいです。

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