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mouthbirdさんの日記

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2016年
09月05日
07:42 mouthbirdさん

私の感覚と世間の感覚(8)

●なぜこのような感覚の差が起こるのか。

今回はこのシリーズの最終回である。正直今回のシリーズは多く皆様にとって納得の行くものではなかっただろう。なにせ、私の感覚を書いてるだけなのだから。多くの方は私の感覚に違和感を抱いたに違いない。

 ではなぜ違和感を感じるのか、今回はこれを紐解こうと思う。「個人差」と言ってしまえばそのとおりなのだが、そうではなく「普遍的に違和感を感じてしまう事象」があると思う。これについて今回は書きたい。

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 昔の友人T(女性)の話をしたい。次の話を皆様どう思うか。

彼女はとても快活な女性である。そして彼女は、背が小さい。そしてとても痩せている。立派な成人だが体重が30キロ台しかない。実は彼女はある特別な体質を持っていた。それは「太りたくても太れない」「物を多く食べられない」という体質だった。だから「ガリガリ」なのだ。

一方、小太りでよくダイエットする。私はよくダイエットに苦しむ。そういう私は、彼女に対して「え~~太りたくても太れないの?? 羨ましい~~~」と言った。すると彼女は血相を変えて怒りだした

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 皆さんにぜひここで考えて欲しいことが3つある。

 1・皆様も彼女を「羨ましい」と思ったか?
 2・私の発言(羨ましい)は適切であったか
 3・なぜ彼女は怒りだしたか


1・皆様も彼女を「羨ましい」と思ったか?
これは私は皆様ではないので分からない。が多くの人(特にダイエットで苦しんでいる人)は彼女を羨ましく思ったのではないか

2・私の発言(羨ましい)は適切であったか?
これは甚だ不適切であったと、少なくとも私は思う。理由はあとで説明する。悪かったと思い直した私は彼女に後で謝罪した。

3・なぜ彼女は怒りだしたか

以下に理由を書く。が、以下を読まずに、この段階でなぜ彼女が怒ったかわかっていらっしゃったであろうか?

ダイエットをしたことがある人ならこういう経験があるはずだ。
「(多くの食べ物を)食べたいのに我慢して食べずに苦しむ」…という経験である。お腹が減っても食べられない。それは辛いに違いない。(私も辛かった)
 実は彼女は、方向は間逆なのだが、全く同じ質の苦しみを抱いていた のだ。
彼女の場合は
「(多くの食べ物を)食べたくないのに我慢して食べて苦しむ」のである。お腹が減ってなくても食べなければならない。彼女の場合、いつも無理して食べているのだ。「食べないと死んでしまうので無理やり食べている」のだ。それは「辛く苦しい」のだ。


 ところが、多くの太り過ぎの人は彼女の苦しみに「違和感」を抱いたはずである。「ほっとくと痩せられるの! なんて羨ましいんだ」。下手とすると「ほっとくと痩せられることが苦しいはずがない」と思ったはずだ。違うだろうか?

ちなみに彼女は、ダイエッタ―に「ほっとくと太れるの! なんて羨ましいんだ」とか、「ほっとくと太れることが苦しいはずがない」とは決して思わない。【ほっとくと太る人も、ほっとくと痩せる私と同じ苦しむ同志】と思っているのだ。

 にも関わらず、多くのダイエッターはほっとくと痩せる彼女を「羨ましがる」のだ。彼女はこれに怒っているのだ。


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●「普遍的に違和感を感じてしまう事象」があるのはなぜか?

以上、ダイエットの話を例に上げたが、皆様どうだろう? これでもやっぱり彼女を「羨ましがる」人は大勢いると思う。なぜそう思えてしまうのか?

答えは
 自分と逆向きの感覚を想像するのが難しい
ことにあると思っている。

 ほっとくと食べまくり太る人は…ほっとくと食べれず痩せて苦しむ人想像しにくい

というわけである。

そして、おそらく「全ての人は自分と同じ感覚のはずである=全ての人は痩せたいと思うはず。太りたくて苦しむ人は居ないはずだ。(自分は)痩せたら嬉しいのだから、痩せたら喜ぶのが当然で苦しむ人など存在するわけがない。食べるのが苦しい人などいるわけがない」…と思ってしまうことがあるのではないか?

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今回の私のシリーズで、一番反響の多かったのは
私の感覚と世間の感覚(4)
・私は英語の美しい発音が嫌い。
http://q-eng.com/diary/19349
だろう。

 ほっとくと英語の美しい発音を追い求める人の殆どは…「英語の美しい発音を聞くと昔を思い出し苦しみまくる人」を想像しにくい
 「全ての人は自分と同じ感覚のはずである=全ての人はネイティブらしい英語の発音を身につけたいと思うはず。ネイティブらしい英語の発音で苦しむ人など居るはずがない。(自分は)ネイティブらしい英語の発音を身につけたら嬉しいのだから、ネイティブのらしい英語の発音を身につけたら喜ぶのが当然で、苦しむ人など存在するわけがない。ネイティブらしい発音を聞いて苦しむ人などいるわけがない」…と思ってしまう
のではないかと私は考えている。


もっと言えば、「私(マウスバード)は英語そのものが苦しい」。


「英語好きな人の中には数学が嫌いな人が多い」と思う。数学と聞いただけで苦しいのではないか? その人達が「数学で苦しむ」ように私(マウスバード)は「英語で苦しむ」のである。方向は間逆なのだが、全く同じ程度の「苦しみ」を抱いているのだ。


しかしこういう私に 多くの英語好きの皆様は 違和感を感じるのではないだろうか?


違和感を感じるのは仕方がないと思う。
ただ、私は英語が嫌いなのは仕方がない事実なのだ。英語の学習要素で「ネイティブらしい発音」ほど私を苦しめるものはないのだ。

金曜日はいつもの文法放送。来週は雑談。再来週の月曜日から新しいシリーズを始めます。

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