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mouthbirdさんの日記

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2008年
07月30日
14:48 mouthbirdさん

初学者泣かせの単語「leave」について(解答編)

こんにちは。leaveに関する記事の後半です。前回コメントいただいた皆様、誠にありがとうございました。
m(_ _)m




問題は前回参照してください。




では模範解答。
<訳例の横に「謎の記号」が書かれています。これは後半に示した「leave 識別表」の『該当番号』です>




(1)I left my umbrella on the train.
 「私は自分の傘を列車に置き忘れた」(「残した」も可ではあるが、状況から、いかにも「忘れた」感じである。)[(4)の1]

(2)I left my bag there.
 「私は私の鞄をそこに置いた(「置き忘れた」も可)[(4)の1]




(3)Billy left his son a large fortune.
 「ビリーは莫大な財産を残して死んだ」(死んだことを示唆していれば、「残した」のみでも可)[(5)の3]




(4)Don’t leave the engine running.
 「エンジンをかけっぱなしにするな」[(3)の2]




(5)Are you leaving?
 「帰るの?」(出発するの?、去るの? なども可)[(1)の3]




(6)A few students were left behind.
 「何人かの生徒は落ちこぼれた」[(5)の1 ※識別表の補足も参照]




(7)You should leave it unsaid.
 「あなたはそれを言うべきではない」(直訳例は「それを言われる状態にすべきではない」)[(3)の3]




(8)Has she left anything for me?
 「彼女は私に何か残した?」[(4)の2]




(9)Has she left me anything?
 「彼女は私に何か残した?」[(5)の2]




(10)The train left from Track 3.
 「その列車は3番線から出発した」[(1)の2]




(11)Billy left a large fortune to his son.
 「ビリーは莫大な財産を残して死んだ(死んだことを示唆していれば、「残した」のみでも可)」[(4)の3]




(12)The plane left Narita for Los Angeles.
「その飛行機はロサンゼルスに向けて成田を去った」[(2)]




(13)She left the door open.
 「彼女はドアを開けっ放しにした」[(3)の1]




(14)He left for Tokyo, yesterday.
 「彼は昨日東京に向けて去った(あるいは「出発した」)」[(1)の1]




チャレンジしてくださった方、いかがだったでしょうか?
簡単に出来ましたでしょうか?
もし初学者であれば「かなり困った」のではないかと思います。いかがでしょうか?




ポイントらしいポイントは3つ(A・B・C)あります。




[leave の 簡単な考え方]
<A>自動詞の場合、訳例は「去る・出発する」が基本。
<B>他動詞の場合、訳例は「~を残す、~を残したままにする」が基本。
<C>ただし他動詞の場合でも、目的語が「場所名」の場合、「~を去る」になる。


※自動詞か他動詞かの区別↓
「leave の直後に名詞がなければ自動詞」
「leave の直後に名詞があれば他動詞」

大まかには上の<A><B><C>で判断します。
英語のセンスあふれる方であれば、この<A><B><C>の考え方で大体上手く行くと思います。




ところが、世の中、英語のセンスがある方ばかりではありません。leave私のようにセンスのセの字もない人もいるはずです。
そういう人向けに「もっと細かい判断方法」をお伝えします。
私は以下でいつも判断しています。




leave 識別表
(1)まず自動詞か他動詞かを調べる
   leave の直後に「名詞があるかないか」調べる。なければ「自動詞」。 
                         あれば他動詞。→(2)へ進む
   この自動詞の場合、訳は「去る」か「出発する」に決定!
   後ろに「for ~ 『~に向かって』」か「from ~ 『~から』」がある場合が多い。
  1 for の場合は「去る」か「出発する」のどちらか。
  2 from の場合は「出発する」。
   (leave from ~の場合、主語を「人間」にできない。「乗り物」が主語になる。
  from の後は、プラットフォーム、駅名、空港名、などが来る。
    from の後は 国名や地名にはまずならない)
  3 また、直後に for も from もなく「ピリオド」あるいは「副詞節」が続いた場合、
    「帰る」という意味になることも多い。




(2)その名詞が「場所名」かどうか調べる。場所名でなければ→(3)に進む
   大概[leave +場所名+for ~]の形なはず。
   「~に向かって{場所名}を去る」になる。
   ※ある問題集には[この場合「出発する」は不可である]、と書かれている




(3)その名詞の直後に「『形容詞』、『~ing』、『過去分詞』、『(to)+ do』」の
   いずれかの1つの形であるかどうか
を調べる。いずれでもなければ→(4)に進む
  1 leave + 名詞+形容詞 「名詞を形容詞(の状態)のままにする」
  2 leave +名詞+~ing 「名詞を~している(状態の)ままにする」
  3 leave +名詞+過去分詞 「名詞を~されている(状態の)ままにする」
  4 leave +名詞+to do 「名詞を~doさせる」




(4)その名詞が「物」かどうか調べる。 「人」の場合→(5)へ進む
  1 leave +物+[in, at, on, behindなど{場所}系の前置詞(副詞)+~]
    「物を{場所}に置き忘れる・残す」
  2 leave +物+for + 人 「人のために物を残す・残して取っておく」
  3 leave +(財産)+to + 人 「人のために(財産)を残して死ぬ」
  4 leave +物+to +人(or運命など) 「物を人(or運命など)に任せる」




(5)「人」の場合以下になる
   1 leave +人+[in at on behindなど{場所}系の前置詞(副詞)+~]
    「人を{場所}に残す」
   2 leave +人+物 「人に物を残す・残して取っておく」
   3 leave +人+(財産) 「人に物(財産)を残して死ぬ」






[補足]leave は受動態で使われることも多い
例文
A few students were left behind .
これは、能動態にすると
「 S 」 left a few students behind.
となり、(5)の1であることが判る。 
訳例は「何人かの学生が後ろに取り残された」となる。本当は「落ちこぼれた」と意訳される・・・(T T)


↑この「識別表」でたどっていくと、「私のような英語のセンス0人間」でも、意味が確定できると思います。


今回[(3)の4]と[(4)の3]の英文を取り上げていなかったので、例文を挙げておきます。

-----------------
I'll leave my son to choose his school.
(私は、息子に自分の学校を選ばせるつもりだ)[(3)の4]




I'll leave the decision to him.
(決定は彼に任せるつもりです)[(4)の3]
-----------------




<補足色々>
・(12)The plane left Narita for Los Angeles.
 は、できても
  The plane left from Narita for Los Angeles. にはできない。
●ここがおそらく<この場合の leave では「出発する」という訳例を不可とする、という某参考書の根拠>になっていると思う



・(8)Has she left anything for me?
 「彼女は私に何か残した?」[(4)の2]
・(9)Has she left me anything?
 「彼女は私に何か残した?」[(5)の2]
  ↑この2つは、少なくとも辞書レベルでは全く同じ意味である。
  (どちらを先に言いたいか、というレベルでの差異はある)




・(3)Billy left his son a large fortune.
 「ビリーは莫大な財産を残して死んだ」(死んだことを示唆していれば、「残した」のみでも可)[(5)の3]
・(11)Billy left a large fortune to his son.
 「ビリーは莫大な財産を残して死んだ(死んだことを示唆していれば、「残した」のみでも可)」[(4)の3]
  ↑この2つは、少なくとも辞書レベルでは全く同じ意味である。
  (どちらを先に言いたいか、というレベルでの差異はある)




・<出発する><去る>の訳例になる場合は、他に「行く」「出る」などの訳例になることがある。




以上です。
コメントをくださった皆様(本当にありがとうございます)、皆さんには、前回の回のコメント欄でお返事しますね。
(今から書きます → 今終わりました 7/31 0:42am)




ではまた来週~
(次回予告:来週は「言う」という動詞についてのお話です。今回同様「問題編」をお届けする予定です。お楽しみに)

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コメント

1番~12番を表示

2008年
07月30日
16:50
Mitsu610さん

Thanx for your teaching!

2008年
07月30日
21:53
さん

2:

kefi のコメント:
解説ありがとうございます。

自動詞、他動詞、というのが、私には結構難しいです。 頭痛くなります・・・



でも、答えあわせの上に、個々の解説までして頂けたので、不明な点や間違った部分の意味が理解できて、感激しました。

苦手でも、挑戦してみるもんだ、と思いました。

ありがとうございます。

2008年
07月31日
01:54
さん

3:

hada のコメント:
答えあわせをしなくちゃ!と思ったら、マバ先生がして下さったんですね。 しかも解説つきで! ありがとうございます。 訳に迷ったのは↓のそっくりさんの訳です。 てっきり何か意味がかわると考えていました。

(3)Billy left his son a large fortune.
(11)Billy left a large fortune to his son.

(8)Has she left anything for me?
(9)Has she left me anything?

次回の 「言う」 の問題も楽しみにしています。

2008年
07月31日
04:30
さん

4:

rachel913 のコメント:
ひとりひとり詳しく解説していただき、ありがとうございました♪

2008年
07月31日
07:21
さん

5:

Ast のコメント:
識別表は早速保存w
どうやら(7)と(12)が曲者だったみたいですね。先生の解説を見てみるとここを間違った人が多かったような。
ちなみに私は間違いが4つでした。私にしてみればまずまずかな。
また「残したか」、「残して死んだ」かの違いも良く解り私の疑問も全て解決、ありがとうございました。
今回も苦手な私でも良くわかる解説でした。

次回も楽しみです。

2008年
07月31日
14:17
さん

6:

shiba-wanko のコメント:
詳しい解説助かります!
個別採点もお疲れさまでした。

自動詞と他動詞、頭では分っているつもりでもあらためて見ると納得です。
次回の「言う」もくせ者の予感ですね。楽しみにしてます。

2008年
08月01日
05:36
さん

7:

yokokun のコメント:
こんにちは。^^
都合で参加できず、残念でした。 紙に問題を書いて、訳例を書き、辞書で確認してから、解説を読ませて頂きました。 いくつか、明確にしたいので質問させて下さいね。


(6)A few students were left behind. 「何人かの生徒は落ちこぼれた」
「2〜3人の学生〜」もOKですか?

初めは「2〜3人の学生が(授業に)遅れをとった。」としましたが、
辞書を見て「2〜3人の学生が置き去りにされた。」にしました。
解説では、後者もOKとなっていましたが、普通は、前者の捉え方で良かったんですね。


2008/07/31 00:40 マバ先生の問題編の方の解説コメントについて

left 出発地 for 目的地 / left for 目的地 ですよね?

>aiai1622さん
(14)He left for Tokyo, yesterday. 彼は昨日東京を発った ○

>Astさん
(14)彼は昨日東京を去った。○

>canayさん
(14)He left for Tokyo, yesterday. 彼は昨日東京を去った。○

上記3つの訳例は、東京が目的地ではなく、出発地という風に感じます。
「東京を」でもOKなのでしょうか?


>kaikeさん
(14)He left for Tokyo, yesterday. 昨日、彼は東京へ向かった。○
「〜へ向かった。」は、便利ないい表現ですね。
「left for 目的地」で「出発した、去った、立った、発った」など、迷った時に、使えますね。

2008年
08月01日
06:27
さん

8:

yokokun のコメント:
長くなったので、分けました。^^;


>kaikeさん
(12)The plane left Narita for Los Angeles. 飛行機はロサンゼルスに向かって成田を発った。 ○
「出発する」はダメという見解があるのに「発った」はOkらしいです。なんでだか私も分かりません。同じなような気がするんですが、「発った」だと「何かを残すイメージがあるから」でしょうか?

>kanosさん
(12) その飛行機はロサンジェルスに向けて成田を立った。「発った」なら正解。


(12) は、私も他の多くの方同様に、「〜成田を出発した。」にしました。
私は、日本語で考えてみても、「去った」より、「出発した」の方が自然に感じます。
これからは、「発った」か「たった」・・・か「去った」を使おうと思います。

「プログレッシブ英和中辞典」では、以下の例があります。 
leave Osaka for Tokyo 大阪を立って東京に向かう

立つ→ 今いる場所をはなれる。
発つ→ 目的地に向けて出発する。「立つ」に代えて使うことができる。
という説明もあります。

「立った」は、辞書にもあるのでOKになるのでは?



>canayさん
(3)Billy left his son a large fortune.(S+V+O1+O2) ビリーは息子に莫大な財産を任せた。
 う〜〜〜ん、「財産」だと「残して死ぬ」が基本訳になるようです。
 「間違い」とはしたくないので、判定しません。

>I’ll leave the decision to him. (決定は彼に任せるつもりです)
>(11)Billy left a large fortune to his son. 「ビリーは莫大な財産を残して死んだ。」

leave (物・事) to (人・物・事) / (物・事) を (人・物・事)に任せる、ゆだねる

(11) の形なら「財産を任せた。」の可能性もある様に感じますが、(3)は、「財産を残して死んだ。」の意味が強いと感じます。
でも、「遺産を残す」と「財産を任せた」は、解釈の仕方によっては、同じ意味にも感じます。


ホント、勉強になりました。 今まで文脈で解釈していた様に思います。
過去にも、 leave をじっくり読んだ事はありましたが、改めて、英和、国語辞典など見たり、
マバ先生の解説、皆さんのコメント、大変参考になりました。
ありがとうございます♪

2008年
08月01日
07:51
mouthbirdさん

>waterさん

参考になったでしょうか? コメントありがとうです。



>kefiさん

チャレンジすると、不明瞭な点がはっきりするものです。

この積み重ねで実力は伸びると思います。



>hadaさん

確認ありがとうございます。次回は「入試問題」になりますが、よろしければぜひチャレンジしてください。



>racheal913さん

いえいえ~恐縮です。



>Astさん

財産だと「死んだ」と考えるのが第1感のようです。leave に「死ぬ」というイメージまで付けるのが、苦手な人には大変だと思います。



>shiba-wankoさん

自動詞・他動詞ですが、今回は単純に leave の次に名詞があるかないかで判断が付きます。

次回は「言う」の問題ですが、入試問題です。よろしければチャレンジをお願い致します。



>yokokunさん

色々ご指摘ありがとうございます。



>(6)A few students were left behind. 「何人かの生徒は落ちこぼれた」

>「2〜3人の学生〜」もOKですか?

OKです(^^)



>初めは「2〜3人の学生が(授業に)遅れをとった。」としましたが、

>辞書を見て「2〜3人の学生が置き去りにされた。」にしました。

>解説では、後者もOKとなっていましたが、普通は、前者の捉え方で良かったんですね。

はい。学生なんで、この場合は「後れを取った」→「落ちこぼれた」と捕らえるのが普通になります。



>上記3つの訳例は、東京が目的地ではなく、出発地という風に感じます。

>「東京を」でもOKなのでしょうか?

Σ( ̄□ ̄)! わ~ すみません。私が間違えていました。「東京に向かって」です。

今、コメントを書き直しました。

ご指摘ありがとうございました。



>「立った」は、辞書にもあるのでOKになるのでは?

Σ( ̄□ ̄)! そうなんだ! 了解しました。ご指摘ありがとうございます。

こちらもコメントを修正しました。



>でも、「遺産を残す」と「財産を任せた」は、解釈の仕方によっては、同じ意味にも感じます。

「任す」の可能性もあるのですが、目的語が『財産』の場合は、なぜか「残して死ぬ」までの意味を含むことが一般的なようです。



注意深く見てくださってありがとうございます。

参考になったようで嬉しく思います。

今後もご意見をいただけると嬉しいです。よろしくお願い致します。

2008年
08月01日
09:11
さん

10:

yokokun のコメント:
マバ先生  (=^ω^=)
丁寧な回答・解説をありがとうございます♪

>Leave no stone unturned. =草の根分けても探し出せ。
>This book leaves nothing to be desired. = この本は申し分ない。

この表現も、勉強になりました。
それぞれ、stone と desire の所に載っているんですね。 次の表現も見つけましたよ♪
見てて、前も見たな〜と思い出しました。^^;

あらゆる手段を講じる[尽くす]
leave no stone unturned
leave no avenue unexplored
explore every avenue

次回も楽しみにしていますが、9月までは時々しかPCできないので、また、遅れてコメントさせてもらうかもしれません。 よろしくお願いします。

2008年
08月01日
16:13
さん

11:

HARUTI のコメント:
Hello, Mr. Mouthbiird. How are you doing?



It's too hot for me to sleep well at night.



I read your comment on mine. I can understand your explanation of the sentence' Billy left his son a large fortune.' In this case, this sentence implies that Billy died and his son was able to get his large fortune. This meaning is made from the combination of 'leave' and 'fortune', right?



Thank you for your good explanation.



It will continue to be hot in the followind days.

I hope you will overcome this heat and present many good questions to us.



Good-bye.




2008年
08月01日
18:02
mouthbirdさん

>HARUTIさん

>This meaning is made from the combination of ‘leave’ and ‘fortune’, right?

おっしゃるとおりです。



>I hope you will overcome this heat and present many good questions to us.

ありがとうございます。次回は受験問題なので、期待に沿えるかどうは分かりませんが、お楽しみいただければと思います。(~w~)

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