smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は解答編です。
先週の問題に答えて下さった方ありがとうございました。
では先週の問題の解答と解説に参りましょう。
問題:Black lives matter の直訳例を作ってください。
解答例:「黒人の生命は重要である」
解説 ポイントは2つ。
1・lives 「生命・生活・人生」といった意味の名詞である。「生きている・生活している」という意味の動詞ではない
2・matter は「重要である」といった意味の動詞である。「事件・困難」という意味の名詞ではない。
●なぜ lives は動詞ではなく名詞と分かるのか?
ぱっと見、Black が主語で lives が動詞に見えてしまった人とは多かったのではないでしょうか? でもこの lives は「名詞 life の複数形の lives」です。名詞だから、カタカナで lives の発音を書くと「リブズ」ではなく「ライブズ」になります。なぜそうと分かるのか?
理由は→「動詞 live は自動詞。通常目的語を取れないから」です。
たとえば「私は日本に住んでいる」なら→「I live in Japan.」です。「I live Japan」ではないのです。
ただ、動詞のlive は「同族目的語」といって、<同じ意味合いの life >なら目的語として取れます。
例文:She lives a happy life.(彼女は幸せな生活を送っている)
つまり、lives の後ろが life だったら lives は life を目的語にした動詞だった。
→でも life ではなく matter だったから、この lives は動詞ではない。
と分かるのです。
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とすれば、matter は動詞と分かる。matter は名詞として使われることが圧倒的に多いが、動詞もある。
matter が動詞で使われる場合、比較的多いのは
It doesn't matter. (それは問題ではない。→気にしなくていいよ)
という表現だろう。
今回は does't で否定されていないから、「問題ではない」ではなく「問題である。重要だ」という意味になるのです。
したがって、「黒人の生命は重要である」というのが直訳例の1つになります。
もちろん意訳例を作れば
→「黒人の生命(・生活・人生)を軽んじるな」
という意味になります。(life は life で多義語。それはそれで大変なんですが…)
以上です。いかがだったでしょうか? それではまた来週。
問題編
http://q-eng.com/diary/22341