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センター試験の並べ替え問題に挑戦しよう(解答編)
こんにちは。旧チャンネルブログの流れを汲む日記の水曜日がやってきました。
今週は解答編です。(問題 編はこちら)
今回も皆様コメントありがとうございました。並べ替え問題を難しく感じる方が多いのかな?
それでは解答と答え合わせに行きましょう
空欄に意味が通るように、並べ替えてください。(回答は、番号でも良いですが、できれば英語を書いてください)。
『正解』
When we meet someone for the first time, we usually form (an opinion)(as to)(what)(that person)(is)like.
『解説』
まず as to は=about みたいなものです。知らなかったら覚えましょう。
文章は前半は「私たちが最初に誰かに会うとき」ですね。
そして、「私たちはたいてい~を形作る」となります。
では【「何」を形作る】のでしょうか? それを頭に思い浮かべながら進めます。
「as to (~について)」があるので
[…] as to [~]
で、
「~についての…」を形作る
という塊が最初に来ることが類推が付くでしょう。
選択肢を見ると、that person(その人) や an opinion(意見) があるので
[an opinion] as to [that person]⇒「その人についての意見」… という感じではないでしょうか?
残りの選択肢を見ると what と is 。となると
[an opinion] as to [(that person), (what), (is)←この3つ並び替え] + like.
⇒「~についての意見」となるはずである。
最後に like があるが、これは動詞であろうか? 仮に動詞だったら 主語は that peson か what 。どちらを主語にしても、like が動詞として使われれば likesと s が使われるはずである。したがってこの like は動詞ではない。
「~のように」と使われる like であると分かる。
とすれば↓
⇒ what that person is like 「その人は何のような人なのか」
という順番になることが分かる。したがって
we usually form (an opinion)(as to)(what)(that person)(is)like.「私たちはたいていその人は何のような人なのかについての意見を形作る」⇒[私たちはその人がどんな人かに関する意見を作る」
となることが分かる。
『正解』
Unfortunately, (however)(fast)(we)(ran), (he)was one step ahead of us.
『解説』
最後の( )手前は was。この was の主語になれるのは、選択肢の中では he しかない。
なので、後半は「(he)was one step ahead of us.」⇒彼は私たちの一歩先にいた、となります。
残りの選択肢は、fast, however, ran, we で、少なくとも「 we ran 」の語順は確定。
however もこの場合「しかしながら」は変だろうから、譲歩の意味「どんなに~であろうとも」になるはず。譲歩の意味のhowever は文頭だろうから、最初の空欄も決まる。
問題は fast の位置。
・however we ran fast
・however fast we ran.
どちらが正しいか?
この場合の however は 「どのくらい~でも」という意味。how に ever がついたものです。
とすれば使い方は how に準じます。
how は、例えば
How long is this? (それはどのくらいの長さなの?)
と使いますよね。これを How is this long とは言いません(^^;
したがって、ここでは
・however fast we ran.
が正しい順番です。
「不運なことに、私たちがどんなに速く走っても、彼は私たちの一歩先にいた」となります。
『正解』
“May I borrow your dictionary?”
“I’m sorry, but Betty (hasn’t)(brought)(it)(back)(to me).”
『解説』
まず最初に「あなたの辞書を借りられますか?」と尋ねて「ごめんなさい」といっています。とすれば何らかの事情があって貸すことができないことがわかります。
ここで Betty が出てきて、選択肢に hasn't と brought と back があるから「ベティが辞書持ってたまま返してないんだな」ということが分かります。
brought の原形の bring は他動詞です(●ここが重要!)。
他動詞の bring は
bring [A] to [B] 「AをBに持ってくる」
と使うのが基本形です。これを踏まえると
・Betty (hasn’t)(brought)(back)(it)(to me)
・Betty (hasn’t)(brought)(it)(back)(to me)
どちらかが正しいことが分かると思います。
ではどちらが正しいか。
ここで、知っておきたい知識が1つあります。
それは
・[他動詞+副詞]の熟語
・[自動詞+前置詞]の熟語の知識です。
―――――――――――――――――――――――――
先に[自動詞+前置詞]を説明します。
例えば [look at] という熟語があります。
☆これは[自動詞+前置詞]の熟語です(※辞書で look を引けば look がほとんど自動詞で使われることが分かると思います)
●[自動詞+前置詞]の熟語は
○[自動詞+前置詞+名詞]
×[自動詞+名詞+前置詞]
という順番になります。
例 ○I looked at him. (私は彼を見た)
○I looked at it. (私はそれを見た)
×I looked him at.
×I looked it at
ここまでよいでしょうか?
では!
今度は[他動詞+副詞]を説明します。
例えば [put on] という熟語があります。
☆これは[他動詞+副詞]の熟語です(※辞書で put を引けば put がほとんど他動詞で使われることが分かると思います)
☆また put on 自体が辞書で単独で書かれているはずです。
ジーニアスなら put on [他]と、わざわざ他動詞であることを明記してあるはずです。
私の好きなサンライズクエストではput on [分他]と書かれています。
そして、↓今回1番大事なところです!
●[他動詞+副詞]の熟語は
○[他動詞+副詞+名詞]の時と
×[他動詞+副詞+名詞]の時がある。
○[他動詞+名詞+副詞]
という順番で使います。上の自動詞+前置詞の場合とよく見比べてください。
では、
○[他動詞+副詞+名詞]
×[他動詞+副詞+名詞]
の区別を考えます。
実例を見てみましょう
例 ○I put on my coat.
×I put on it.
○I put my coat on.
○I put it on.
となります。どう使い分けるか分かりますか?
実は、
名詞が「代名詞」の場合、
×[他動詞+副詞+名詞]
○[他動詞+名詞+副詞]
という順番にするのです。
―――――――――――――――――――――――――
今回の bring back (~を戻す)は[他動詞+副詞]の熟語なのです。
したがって、
(brought)(back)(it) [他動詞+副詞+名詞]…間違い!
(brought)(it)(back) [他動詞+名詞+副詞]…正しい!
となります。
したがって、 Betty (hasn’t)(brought)(it)(back)(to me). 「ベティが私のところにそれを戻してないんだよ」、となります。
『正解』
I went to the new shop to buy a sweater, but they had (so many)(to choose)(from)(that)(I was)completely at a loss.
『解説』
最後 at a loss は「be at a loss 途方にくれる」という熟語。これにによって最後の空欄は I was であることが分かる。
選択肢を見ると so と that が混ざっている。だから
「ははあ~ん。これは【so ~ that …構文】が使われているな」
と見抜かなければならない。
【so ~ that …構文】とは
「非常に~なので …」と使う英文です。
例
The girl was so cute that I love her. (その少女はとてもかわいかったので、私は彼女が好きになってしまった)
今回「so many」が選択肢にあるが、本当なら many の直後に sweaters か何かがきて「so many sweaters 非常にたくさんのセーターがあったので」としたい。しかし選択肢には sweaters がない。
他にも many の直後に来れそうな名詞が選択肢にない。とすれば、「many が「たくさんのもの」という名詞で使われている」としか考えようがない。
残っている選択肢は from, that, to choose。 to choose という「不定詞の塊」を活用したい。「~を選ぶ」という意味だから
「so many to choose」…この不定詞 to choose を「不定詞の形容詞用法」と捕らえれば、「選ぶべきたくさんの物がたくさんあるので」とできる。
(ここで不定詞の形容詞用法が分からない人は、文法の勉強不足です。\(`へ´ )/=3)
from が残って嫌な感じ。実は、choose には自動詞の用法があり、「choose from ~」で「~から(好きなものを)選ぶ」という具合に使える。
(例文 I chose from these ties. 私はこれらのネクタイから(好きなものを)選んだ)
これを使いたい。
ここで更なる to 不定詞の形容詞用法学習が必要。
例えば↓こういうことが分かるだろうか?
○ I had a pen to write with. (私は書くためのペンを持っていた)
× I had a pen to write.
上は正しいが、下は間違い。
なぜか? 「不定詞」と「不定詞が説明する部分」との関係にその答えがある。
○ write with a pen [ペンを使って書く]
× write a pen
という具合いになる関係でないといけないのです。
したがって、
a pen to write with. ⇒[書くためのペン] となっている。
これを踏まえて問題文を考えると
many to choose from ⇒[選ぶべきたくさんのもの]とすることができる。
であるなら
they had (so many)(to choose)(from) 「彼ら(お店の人)は[選ぶべきたくさんのもの]がとても多く持っているので」となるであろう。
あとは直後に「so ~ that …」のthat をつけてあげれば
they had (so many)(to choose)(from) (that) (I was) completely at a loss. 「彼ら(お店の人)は[選ぶべきたくさんのもの]をとても多く持っているので 私は完全に途方にくれた」となるであろう。
という具合でした。いかがでしたでしょうか?
ここで1つ気が付いて欲しいことがあります。このように並べ替え問題の説明文は「文法用語のオンパレード」です。
絶対に「なんとなくこの順番」などとは書かれません。(もし並べ替え問題の解説に「なんとなくこの順番である。それくらい分かるはずである」と書かれている書籍があったらご一報ください。)
ということは、並べ替え問題は「文法を知らないと、その解説説明が分からないことになる」と思います。
問題編で書いたことをもう1回書きます。
「英語は語順が大事な言語」なのです。語順が正しくないと意味が正しく伝わらないことがあります。
相手に正しい意味を伝えたいなら、こうした並べ替え問題では「間違ってはいけません」。
いつでも英語を「正しい語順で使いこなす」…という学習に「文法は役に立つ」と私は思うのです。
文法オタクの私は「並べ替え問題が得意で得意でしょうがない」のです。Ψ(`∀´)Ψ
なお、特に受験生の皆さん!
このセンターの並べ替え問題は
ここで「過去問が学習できます」(6年分)
ぜひご活用ください。m(_ _)m
ではまた来週です。来週も文法のお勉強にしましょう。では~☆
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