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mouthbirdさんの日記

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2009年
04月15日
11:38 mouthbirdさん

主に現在時制のお話(解答編)

こんにちは。旧チャンネルブログの流れを汲む日記の水曜日がやってきました。
今週は解答編です。
今回もたくさんのコメントありがとうございました。




解答編に先立ち、講義したいことがたくさんあります。概ね4つあります。


まずは
「名詞節」「副詞節」という言葉についてです。
ここにいる皆さんは、これらの名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?
もし知らなかった場合、この2つの言葉とその意味を先に知って欲しいのです。
まずは「名詞節」からやりましょう。




(1)「名詞節」
⇒文法上「名詞」の性質を持つ塊のうち、S+Vがあるもの
例文
I know that he stole the car.(私は彼がその車を盗んだことを知っている)
<↑この文における「that he stole the car」の部分を「名詞節」と言うことができます>
どういうことか…?

know という単語にその理由があります。know の意味は分かりますか? ものすごく正確に言うと、
 ○「~を知っている」
 ×「知っている」
となります。「~を」という部分が実は大事なのです。
knowは文法上「他動詞」というもので、後ろに「~を」と訳せる「名詞」が必要なのです。
だから例えば↓こうなります。




 ○I know Yoko.(私はよう子を知っています)
 ×I know.   (私は知っています)
上は、「他動詞 know」の次に「名詞 Yoko」があるので、正しい英文です。
しかし
下は、「他動詞 know」の次にピリオドが来てしまい、「目的語になる名詞」がありません。したがってこれは英語として誤文なのです。
(※ 4/20付記 厳密に言うと know は自動詞もある、しかしその場合は通常、know about ~ か know of ~ という具合に、about か of が後ろに付く)




なお「自動詞」「他動詞」「目的語」などの意味は分かりますか? 曖昧に覚えている人は多いと思います。そういう人は、こっそり⇒ここを読んで勉強しましょう。




ではでは、例文をもう1回見てみましょう。
 I know that he stole the car.
・know は他動詞で、目的語となる「名詞」が必要。
・意味は((私は彼がその車を盗んだことを知っている))である。
・「~を」の「~」に当たる部分(know の目的語)は「that he stole the car」である。
目的語は「名詞しかなれない」
・したがって「that he stole the car」←この部分は「名詞相当語句」である。(「名詞相当語句」という言葉の意味が分からない人は、こっそり⇒ここを読んで勉強しましょう。)




・「名詞相当語句」は「名詞の性質を持っている」ことに他ならない
・そして、今回は
 「that he stole the car」←この中に
  【heという主語(S)】と【stole という動詞(V)】がある




⇒したがって、
I know that he stole the car.
↑このうち「that he stole the car」の部分を「名詞節」と呼ぶことができます。
ここまでよろしいでしょうか?




では次は「副詞節」です。




(2)「副詞節」
⇒文法上「副詞」の性質を持つ塊のうち、S+Vがあるもの
例文
When I was young, I didn't like him. (私は若い時、彼が嫌いだった)
<↑この文における「When I was young」の部分を「副詞節」と言うことができます>
どういうことか?

まず、「名詞節」でないことは分かるでしょうか? ここはさっきのように「目的語」の部分に該当しませんよね? 目的語になってしまえば「名詞節」と確定します。




実は
「When I was young(私が若い時)」という部分が⇒「I didn't like him(彼が嫌いだった)」という部分を丸ごと説明しているのです。(「彼が嫌いだった」のは、今ではなく「若いときだった」と説明している)
こういうつながりのときの、「When I was young(私が若い時)」の部分は、文法上「副詞の性質を持っている」と表現されます。
・そして、今回は
 「When I was young」←この中に
  【Iという主語(S)】と【was という動詞(V)】がある




⇒したがって、
When I was young, I didn't like him.
↑このうち「When I was young」の部分を「副詞節」と呼ぶことができます。
ここまでよろしいでしょうか?







では、3つめ。実は先々週やったことなんですけれども…




(3)「時、条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く」
という文法です。
例(総合英語 Forest p64 より例文を引用)
 × The bird will fly south when winter will come.
 ○ The bird will fly south when winter comes.
冬はまだ来ていませんが、「冬が来たとき」というところに「will」を入れてはいけません。一方、「鳥は南に飛ぶだろう」のほうには will をつけます。
「when SV~」が未来のことを指す場合、will をいれず、現在時制で表します。

↑この説明ですが、ちょっと舌足らずなところがありました。
「時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く」
この【副詞節】という部分を先々週は強調し損ねたのです、




「時、条件を表す【副詞節】未来のことでも現在時制で書く」のです。
しかし
「時、条件を表す【名詞節】未来のこと未来時制で書く」のです。




実は「時を表す【名詞節】」の場合を今回の問題に入れ込んであったのです。ということは、もしその【名詞節】が未来のことを表す場合は「will」が書かれていないと間違いということになります。




ここまでよろしいでしょうか?








ではでは、現在時制の概念で最も大事なことを説明しましょう。




(4)現在時制は「今」を表さない。「今を含めて少し過去から少し未来までにおいていつでも当てはまる状況」を表す。

↑どういうことか分かりますか? 分かりづらいと思います。実は今回の「問題1」と「問題6」を解くことで分かると思います。







では、お待たせしました。問題の解答・解説に移りましょう。








問題
.次の英文の訳例を書きなさい。
 He sleeps in bed.

模範解答「彼は(いつも)ベッドで寝る習慣がある人だ」
 誤答例「彼は(今)ベッドで寝ている」




解説
現在時制は「今」を表さない。「今を含めて少し過去から少し未来までにおいていつでも当てはまる状況」を表す
のです。
 だから、 He sleeps in bed. を最も正確に訳した1例は
⇒「彼は少し過去から少し未来において、いつもベッドで眠る状況下である」
となります。もちろんこれじゃあ、不自然な訳例です。(でも説明としては正しい)
これを自然な形に意訳したものの1つが
⇒「彼はいつもベッドで寝る習慣がある人だ」
となります。

じゃあ、「彼は(今)ベッドで寝ている」はどう表現するのか?
実は↓こうやって「現在進行形」で書いてあげるのです。
 He is sleeping in bed. (彼は(今)ベッドで寝ている)




実はこの問題が「最も間違いやすい」と思っていました!







2~5 空欄に適切な単語をa~dの選択肢から選びなさい。(出典参考:英語問題総整理 中尾孝司著 駸々堂出版 現在は学研) 
.If I (   ) to Europe again, I will have been there four times.
a. will go b.go c.will have gone d.will have been




解答:b.go
If I (go) to Europe again, I will have been there four times.
(もしヨーロッパにもう1度行けば、私は4回そこに行ったことになるだろう)




解説:まだ、もう1度ヨーロッパに行っていませんよね。だから「If I (go) to Europe again」は未来のことを言っている部分です。しかし、正解は will go ではなく、go という「現在形」にします。なぜか?
 お分かりですね! 上に書いてある文法事項、そう!
「時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く」からです。「if S+V~」は(もし~ならば)という条件を表す【副詞節】なのです。will go にした人はご注意ください。







. I don't know when he (   ) next time.
a.comes b.has come c.coming d.will come

解答:d.will come
I don't know when he (will come) next time.
(私は彼が次にいつ来るか知らない)




解説:彼が次に来るのは未来のことですよね。だから素直に考えて「when he (will come) next timen」とし、未来のことだと表してみましょう。しかし、ここで考えなくてはならないことが1つあります
 お分かりですね! 上に書いてある文法事項、そう!
「時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く」
です。「when S+V~」は「時」を表すではありませんか! もしかしたら comes という現在形かも…?
 しかし、この問題はこのまま will come が正解です。なぜか?
この文の「when he (will come) next time」は【副詞節】でしょうか?
よく見ると
I don't know の後「when he (will come) next time」が来ています。
know は上でやったように、他動詞。
であるなら
「when he (will come) next time」という部分は know の目的語
目的語になれるのは「名詞相当語句」しかなれません。
だから、I don't know when he (will come) next time.
     この文の「when he (will come) next time」【名詞節】です。
したがって、この英文の名詞節の部分は、未来のことは未来時制で書きます。正解は d.will come になります。








. I'll wait here until she (   ).
a.comes b.came c.will come d.has come

解答:a.comes
I'll wait here until she (comes).
(私は彼女が来るまでここで待ちます)




解説:彼女はまだ来てないですよね。だから「until she (comes)」は未来のことを言っている部分です。しかし、正解は will come ではなく、comes という「現在形」にします。なぜか?
 お分かりですね! 上に書いてある文法事項、そう!
「時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く」
からです。「until S+V~」は(SがV~するまで)という時を表す【副詞節】なのです。will come にした人はご注意ください。
ところで、選択肢には has come という現在完了形があります。実は「現在完了形も現在時制の範疇」です。なので、これでも良さそうなものです。でも一応区別があります。とても微妙なのですが…それについて問うたのが次の問題でした。







.Please remain seated until the aircraft (   ) to a complete stop.
a.has come b.will come c.will have come d.came

解答:a.has come
Please remain seated until the aircraft (has come) to a complete stop.
(旅客機が完全に止まるまで、ご着席のままでいてください)




解説:旅客機はまだ完全に止まっていないですよね。だから「until the aircraft (has come) to a complete stop」は未来のことを言っている部分です。しかし、正解は will come でも、will have come でもなく、has come という「現在完了形」にします。
もちろん「時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く」からです。「until S+V~」は(SがV~するまで)という時を表す【副詞節】なのです。

上で説明しましたが、「現在完了形」も「現在時制」の範疇なのです。
だから、
 Please remain seated until the aircraft (has come) to a complete stop.
という「現在完了」は正しいわけです。
ところで、現在形の comes は正しいのか? という疑問が沸きますよね。今回の選択肢には comes はないのですが…。念のため、ネイティブに聞きました。返事は「comes でもOKだ。でも has come のほうが良い」というものでした。
 ではどういう場合に、「現在形よりも現在完了形のほうが良い」のか…? 実は完了形の学習をきちんとした人には簡単なんです。




動作の「完了」の意味を表す場合は⇒現在完了形のほうがいい。
・動作の「完了」ではない場合は⇒現在完了形ではなく、現在形。




の問題の場合
Please remain seated until the aircraft (has come) to a complete stop.
『止まる』という動作が完全に完了する」というニュアンスになるでしょう。こういう場合は、現在完了形が好まれます。




一方↓の問題の場合
I'll wait here until she (comes).
「『来る』という動作が完了する」というニュアンスになるでしょうか? 「来る」だけですから「動作の完了」のニュアンスはないですよね。したがって、この問題の場合は「現在形」でなければならないわけです。




難しいですが、おわかりでしょうか?







6~7 次の日本文の意味を表すように、(   )に最も適切な英語を1語入れなさい。
.どちらのご出身ですか?
Where (   ) you (   ) from?




解答:Where (do) you (come) from?




解説:ここは、現在時制にします。なぜか?
↓このルールが適用されるからです。
現在時制は「今」を表さない。「今を含めて少し過去から少し未来までにおいていつでも当てはまる状況」を表す。

実は出身地を聞く場合、常にこのルールが適用されます。「あなたは元々どこから来た「という状況」なのかという感じ」です。
例えば、あなたが東京出身だとして、ここ数年は大阪に住んでいるとします。
・1年前の時点で、あなたはどこから来たのか? ⇒東京から来ている状況です
・1ヶ月の前の時点で、あなたはどこから来たのか? ⇒東京から来ている状況です
・今日、現在の時点で、あなたはどこから来たのか? ⇒東京から来ている状況です
・1ヵ月後の時点で、あなたはどこから来たのか? ⇒東京から来ている状況です
ほら! あなたは「今を含めて少し過去から少し未来までにおいて、東京から来ていることがいつでも当てはまる状況」になりませんか?
 したがって、ここは「現在時制」でなければなりません。なので
Where (do) you (come) from? となるのです。
「出身地がどこである状況なのか」という「状況」の場合、このように「現在形」を使います。
ここはややこしいのですよ! ここも「間違いやすい」と思って問題を作りました。







.どこでお生まれになりましたか?
Where (   ) you born?

解答:Where (were) you born?




解説:ここは、過去形にします。過去形でなければなりません。
なぜかわかりますか?

仮に(間違っていますが)「are」と↓現在形にしてみましょう。
 
 Where (are) you born?




  ↑この意味を噛み砕きましょう。
現在形ですから、⇒「今を含めて少し過去から少し未来までにおいて、あなたはどこで生まれている状況ですか?」
となってしまいます。6のように「出身地がどこである状況なのか」という「状況」の場合、現在形になるのです.
しかしこれは違います。この問題は「状況」ではなく、過去の「出来事」を聞いているのです。
 したがって
Where (were) you born?
と、過去形にしなければならないのです。







いかがだったでしょうか?




個人的に「現在時制ってけっこう難しい」という印象なのです。中学1年生で最初に習う時制なのですが、意外に盲点だったと思います。みなさまいかがだったでしょうか?




ではまた来週~♪
問題編は↓こちら
http://q-eng.com/diary/2175

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コメント

1番~15番を表示

2009年
04月15日
14:09
さん

1:

yokokun のコメント:
(* ^-^)ノこんにちは♪ 
私がコメントしてすぐ解答がアップされたので
「私のコメ待っててくれた?」って感じで、ギリギリチャレンジできました。
いつも、丁寧な解説をありがとうございます♪

1.彼はベッドで寝る。
(習慣)って書こうかなと思いましたが、書かなくても「習慣」のニュアンスは伝わると思い、書きませんでした。 「普段」という言葉を書いておけば誤解の無い解答にできましたね。 気をつけます。

>3. 名詞節なので、未来のことは未来時制で書かなくてはなりません。
名詞節はわかっていたのに、まちがえてしまいました。
でも、まちがえることで強く記憶できます。
 
6.どちらのご出身ですか?
Where ( do  ) you ( come  ) from?
 = Where are you from?

いつもは Where are you from? を使ってます。
なので、「あれ? カッコが一個多い」と思い、「あ、 do と come ね。」 
何人かの方が混同されてる様だったので、二つの英文を載せてみました。

では、ありがとうございました〜☆ また、楽しみにしています♪

2009年
04月16日
02:46
さん

2:

hada のコメント:
こんがらがった糸をすっきり解すような解説をありがとうございます。



未来なのに現在形を使うのは副詞節だけなんですね。 てっきり when があったら、未来形は現在形になるとばかり思い込んでいました。 あと、if や until といったものの副詞節でも、未来形は使わずに現在形にするとは知りませんでした。 おかげさまで、今度からは自信を持って解答できそうです。 :-)



今回、ひとつ気になる説明がありました。 他動詞、自動詞についてなのですが、「know は他動詞で、目的語となる「名詞」が必要。」 と言ってしまうと、どんな場合でも know は他動詞だと感違いしてしまいそうです。



それにしても、どうして名詞節は未来形になのに、副詞節だけ特別扱いするんでしょうね? 謎だなあ。

2009年
04月16日
05:02
yayoigerrardさん

先生、こんにちは。

詳しい解説有難うございます。

よくわかりました!

私は1問不正解だったところですが、Q3の*「名詞節は未来のことは未来形で書く」*をしっかり頭に刻み込みました。

次回も挑戦します。

2009年
04月16日
06:09
さん

4:

yukari0611 のコメント:
いつも分かりやすい丁寧な解説ありがとうございます。
特に勉強になったことは、Where do you come from?はなぜ現在時制で書かないといけないかという理由がはっきり分かりました。
今までは、なぜって・・・・う~~ん、だってそういう風に言うから・・・って覚えていたので^^;
勉強になります!

2009年
04月16日
09:42
gyutakuさん

なるほど、副詞節と名詞節の違いですか。

とてもすっきりしました。ありがとうございます^^

問6 が、現在形にすることで出身を尋ねる意味になるということもとても納得できました。

ところで "Where did you come from?" は、どういう意味になるんでしょうか。

2009年
04月16日
11:28
さん

6:

Heffalump のコメント:
わかりやすい解答&解説、ありがとうございます。
先生の解説はとてもわかりやすいので、
「文法(すごく苦手)を頑張ろう!」って気持ちになります。

2009年
04月19日
20:53
mouthbirdさん

>yokokunさん

1は習慣と書くつもりだったのですね。すみません。分かっていらっしゃるようなので○ですね。 該当のコメントも変更させてもらいました。

6の追加もどうもです。^^



>hadaさん

名詞節の場合の使い方をぜひご記憶ください。

know の『自動詞』の場合のご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。



>yayoi.gerrardさん

意外と名詞節のケースで間違える方が多かったです。ここをできるようになると差が付くのではないでしょうか?



>yukari0611さん

はい、6にもちゃんとルールがあってそれに則っているんです。(みんな知らないだけです) 知ってれば忘れない人は忘れなくなると思います。いかがでしょうか?



>guyakuさん

Where did you come from? だと、「ここに来る前、どこにいましたか?」というニュアンスが強くなるようです。詳しくは↓こちらをご覧ください。

http://goken-net.pot.co.jp/webzine/where-do-you-come-from/



>Haffalunpさん

文法が苦手な人にそう言ってもらえると嬉しいです。本人(つまり私)は、「私の説明は、文法が苦手な人には分かりにくい説明ではないか」と思っているのですよ。(文法が得意な人にのみ分かりやすいと思っているのです^^)

がんばってください。

2009年
04月20日
02:05
ΨホルホルΨさん

 「時・条件を表す副詞節中では、未来のことを現在形で表現する」というルールを、以前は「時・条件を表す」を抜かして覚えていたことがあります。それで、because節が未来のことを指している問題にひっかかりました(^^;。

 めったにない問題だとは思いますが、これも「ひっかけ」の一種なのでしょう。

2009年
04月20日
03:02
mouthbirdさん

>pantaniさん

なるほど、そんな問題が…まさにひっかけ問題ですね。

この知識はきちんと覚えないといけない、という証拠ですね。コメントありがとうございました。

2009年
04月21日
18:38
さん

10:

Ast のコメント:
今回もどうもありがとうございました。
もう次の問題の日になってしまいましたが、今回も参加させていただきたいと思います。

2009年
04月22日
03:02
さん

11:

riche のコメント:
mouthbird 先生、おひさしぶりです。

hada さんの疑問:

「どうして名詞節は未来形になのに、副詞節だけ特別扱いするんでしょう?」

 というトピックに対するお答えを mouthbird 先生は「名詞節の場合の使い方をぜひご記憶ください」とされていて、答えを示してらっしゃらないですね。



「時・条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く」のは、なぜなのでしょう? mouthbird 先生はなぜだと思われますか? 先生の文法認識をお聞きしたいです。



以前ご自身の journal (タイトル: 「予想通り行く&行かない」) で、「なんでそんなところが気になるの?気にせず丸ごと覚えちゃえば良いじゃん。そのほうが楽ジャンか!」と英語の先生に言われて憤慨されたことを mouthbird 先生は書かれていますが、今回の文法についてはご自身ではどういうふうに説明なさるのか興味があります。



「それはそういうふうに言うもので、英文法の規則なので、そのように覚えてください」という説明だったら、mouthbird 先生が憤慨を感じられたその先生の文法に対する姿勢と mouthbird 先生自身の文法に対する姿勢は、あまり変わりがないように思ってしまうのですが、どうでしょうか?

2009年
04月22日
05:58
mouthbirdさん

>Astさん

恐縮です。今日中には今週の問題をアップします。もうしばらくお待ちください。








>richeさん

ご無沙汰です。

>「どうして名詞節は未来形になのに、副詞節だけ特別扱いするんでしょう?」

>というトピックに対するお答えを mouthbird 先生は「名詞節の場合の使い方をぜひご記憶ください」とされていて、答えを示してらっしゃらないですね。

>「時・条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く」のは、なぜなのでしょう? mouthbird 先生はなぜだと思われますか? 先生の文法認識をお聞きしたいです。



なるほど。ちゃんとお返事できていなかったですね。ご指摘ありがとうございます。



「時・条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く」のは、will に「~の予定である」という意味が加わっているからです。



(副詞節の例)

If I (   ) to Europe again, I will have been there four times.

a. will go b.go c.will have gone d.will have been

もし、will go を入れてしまうと、意味は

⇒もしヨーロッパにもう1度行く予定であれば、私は4回そこに行ったことになるだろう)

となってしまいます。どうでしょう? 整合性が合うでしょうか? 「予定である」だけで、「4回そこに行ったこと」になりますでしょうか? ならないですよね。したがって will を入れてしまうと整合性が合わなくなってしまいます。



(名詞節の例)

I don’t know when he (   ) next time.

a.comes b.has come c.coming d.will come

この答えは will come で、訳例の1つは

(私は彼が次にいつ来るか知らない)

です。実は「~の予定である」という意味が本当は入っていて、それを入れて訳例を作ると

(私は彼が次にいつ来る予定であるか知らない)

となります。今度はどうでしょうか? 整合性が取れていると思いませんか。



(副詞節の例)

I’ll wait here until she (   ).

a.comes b.came c.will come d.has come

もし、will come を入れてしまうと、意味は

⇒(私は彼女が来る予定であるまでここで待ちます)

となってしまいます。どうでしょう? 整合性が合うでしょうか? 「予定である」だけで「待つ」のでしょうか? 「予定のままではまずい」と思いませんか? そうではなく「実際に彼女が来る」まで「待つ」、としなければ整合性が合わないと思いませんか? したがって will を入れてしまうと整合性が合わなくなってしまう、となると思います。



ちなみに、will には「意志(~したい、~するつもりがある)」の意味があり、その意味で使うのならば、副詞節の中でも使えます。





If you will go out in this storm, I won't stop you.

この嵐の中をどうしても出かけるつもりならば、止めません

<「意志の will 」であって、「未来を表す will 」ではないためです>



以上になりますが、いかがでしょうか? m(_ _)m

2009年
04月23日
13:45
さん

13:

riche のコメント:
mouthbird 先生、詳しい説明をどうもありがとうございます。
しかしながら、 mouthbird 先生の説明を読んで、頭がこんがらがってしまいました。こんがらがったまま一晩考えたのですが、まだいろいろと解らないままです。
特に、mouthbird 先生の書かれたこの (↓) 日本語の1文の意味がよくわかりません。

>「時・条件を表す副詞節は未来のことでも現在時制で書く」のは、will に「~の予定である」という意味が加わっているからです。

先生の説明されていることは、下 (↓) にまとめたもので合っているでしょうか?

i)「仮に will を副詞節に入れてみる」
       ⇒
ii)「will は予定を意味する。そして will が予定の意味を持つような形で英文を日本語に訳してみると、整合性を欠くおかしな意味の文になる」
       ⇒
iii)「ゆえに、副詞節に will を入れるのはおかしい」

上の ii) のプロセスをとても奇異に感じました。
奇異に感じたのは、以下の2つの点です。

1) will の機能を決めてかかっている。
2) 日本語に訳して整合性があるかどうかということを、英文が正しいかどうかの論拠にしている。

まず、1) について:
will が「予定」を表すと決めてかかっているのは、おかしいと思います。
たとえば、
If it rains, I will stay at home.《A》
 (雨が降ったら、家にいます)
 という英文を考えてみると、「雨が降る」のは「予定」ではないと思いますし。
この英文《A》で、if it rains の副詞節の部分は時間軸的には、未来に位置しています。
時間軸的には未来に位置しているのにどうして will を使わないのかという論じ方だったら意味が通ると思うのですが、どうして will の性質を決め付けてしまわれるのでしょうか?

次に 2) について:
mouthbird 先生の文法説明では、英文が正しいかどうかを判断するのに、その英文を日本語に訳してみた訳文の内容が整合性を持っているかを根拠にすることが多いですね。
このこと自体の意味がよくわかりません。
英文は英文としてそのまま読んで正しいかどうか判断するものなのではないのでしょうか?

2009年
04月24日
07:15
さん

14:

atepeko のコメント:
参加できなかった 〔主に現在時制のお話〕、解答編から読ませていただきました。

時制がとっても苦手な私。 なるほど~そうだったのかぁ!と 感心しました。



〔時、条件を表す【名詞節】は未来のことは未来時制で書く〕

〔時、条件を表す【副詞節】は未来のことでも現在時制で書く〕

と理解しておけば、勘であやふやな回答をして間違えることはありませんね。



今、会話のレッスンで、時制(単純過去と過去進行形)を習っていて、

時制の文法を勉強しなおさなきゃと思っていたところだったのです。

これを機に、ゴールデンウィーク中に頑張ってみます!

今晩の文法講座もよろしくお願いしま~す。

2009年
04月26日
13:48
mouthbirdさん

>richeさん

お返事遅れました。申し訳ありません。

う~ん、richeさんにご納得いただけるお返事なる自信はありませんが、精一杯やってみようと思います。



まず

>2) 日本語に訳して整合性があるかどうかということを、英文が正しいかどうかの論拠にしている。



↑こちらからお返事します。↑richeさんはこれがおかしいとお考えなのでしょうか? 私は少しもおかしいと思いません。「英単語1つ1つをその性質を踏まえて、その単語に対応した意味の日本語を1単語1単語に置き換えているだけ」です。置き換えただけですから、単語の持つ意味や性質を変えていません。「単語を同じ意味と性質の置き換えただけ」ですから、全くおかしいと思いません。



「日本語に置き換えて考える」ほうが「おかしい:変」な部分は分かりやすいと思うのです。

性質は変えてないのだから、「日本語でおかしければ、英語でもおかしい」となるはずです。



私は日本語に置き換えないと「おかしい」と気づけない脳みそを持っています。

だから、少なくとも私はこれ以外の方法で説明することが出来ません。








>1) will の機能を決めてかかっている。

今回は「1つ機能(意味)」に決めてかかれます。なぜ決めてかかれるかを書いてみようと思います。



will には次の5つの機能(意味)があります。

 (1)単純未来「~だろう」

 (2)意志未来「(どうしても)~しようとする」

 (3)習性「(きまって)~する」

 (4)依頼(命令)「~しろ」

 (5)話し手の現在推量「(今)~だろう」



「話し手が上の5つのどれかの意味を表したい」…という場合、「will」がわざわざ動詞の前につけられます。

ということは、

「will が付いている英文は、上の5つのどれかの意味が付加されている」はずです。

・ここまではご納得いただけるでしょうか?



今、ここでは、未来時制の話をしています。

とするならば、上の5つの意味のうち、未来時制で使われるものは

 (1)単純未来「~だろう」

 (2)意志未来「(どうしても)~しようとする」

この2つしかありません。

つまり、未来のことを言いたい時に使われる will は

 (1)単純未来「~だろう」

 (2)意志未来「(どうしても)~しようとする」

この2種類以外はない、ということになります。



で、今回は(2)意志未来「(どうしても)~しようとする」で使っていないのです。したがって

 (1)単純未来「~だろう」

と決めてかかれるはずです。



前回の私の返事

>will は「~の予定である」の意

としました。より分かりやすくしよう、とした所為ですが

それよりも、will は「~だろう」 と置き換えたほうが正確になるかと思います。



では、今回は「~だろう」でやってみます。



(副詞節の例)

If I (   ) to Europe again, I will have been there four times.

a. will go b.go c.will have gone d.will have been

 答えにwill go を入れてしまうと、意味は

 ⇒もしヨーロッパにもう1度行くだろう(推測)ということあれば、私は4回そこに行ったことになるだろう)



willという「推測の段階」で4回行ったことになるでしょうか?

実際に行かないと、4回行ったことにならないのではないでしょうか?



(名詞節の例)

I don’t know when he (   ) next time.

a.comes b.has come c.coming d.will come

この答えは will come で、訳例の1つは

(私は彼が次にいつ来るか知らない)

です。

「~だろう」という意味を入れて訳例を作ると

(「彼が次にいつ来るだろうか」を私は知らない)

となるのではないでしょうか?

これは別に will という推測の段階でもおかしくないと思います。(少なくとも↑のヨーロッパの話よりかは)



(副詞節の例)

I’ll wait here until she (   ).a.comes b.came c.will come d.has come

 もし、will come を入れてしまうと、意味は

 ⇒(私は彼女が来るだろうまでここで待ちます)

なんか、ものすごい変な意味ですが、

willという「推測の段階」まで、待つのでしょうか?

そうではなく、「実際に来るまで待つ」という具合でなければならないと思うのです。



以上です。

たぶん「これではricheさんは納得されない」と自分でも思っています。

しかし、残念ながら私ではこれが精一杯です。

ご容赦いただければとお思います。








>atepekoさん

いつも、このコーナーのご回答、ならびに、3分間文法動画のメッセ参加ありがとうございます。

時制の文法を勉強をがんばられるようですね。しかもゴールデンウィークに!

応援申し上げます。がんばってくださいね!

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