smart.fm で更新してきた、
旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は問題編です
======================================
●アプリ情報:
テストバージョン 3.01と3.02 。
既に発表されています。
今後の予定(作成順)
単語の充実
======================================
今回は up to にまつわる問題でした
誤訳しがちなので、問題にしてみました。
それでは解答と解説です。
---------------------------------------------
問題
次の英文に対し、辞書を使っても良いので、適切な日本語訳例を作りなさい。
(1)He is not up to the job.
解答例
彼にはその仕事をやるだけの力はない。
解説
up to ~ には「~に耐えられて、~に匹敵して」という意味があります。
文脈上、これが良いと思います。
---
(2)It is up to us to help them.
解答例
彼らを助けるのは私たちの責任だ。
解説
up to ~ には「~の責任である、~次第である」という意味があります。
今回、ご解答下さった皆様は
彼らを助けることは私たち
次第だ。
といった感じの訳例が多かったのですが、これは少し微妙であると思います。
確かに同じ範疇の意味なのですが…
なぜ私は「微妙」に思うのか、を説明します。
まず、ジーニアスに
(a) It's entirely up to you.(それは全く君次第だ)という用例が載っています。これに則れば「~次第」で無問題でしょう。
ただ、ジーニアスの続きの例文を見ますと
(b) It's up to you to decide what to do.(何をするのかを決めるのは君の
責任だ)という用例です。(a)と(b)の違いは何でしょうか?
(a)は it が何を指すのか、これだけでは不明
(b)は it は to 以下(つまり、何をするのかを決めること)。
で、「何をするのかを決めること」は「~次第」が良いのか、それとも「~の責任」が良いのか? どちらでも良いかもしれませんが、「責任」とズバリ言い切ったほうがこの場合は適切だと、ジーニアスの編者は考えたのだと思います。
で!
実は、私が出した問題の出典元(英語問題総整理)は↓このような問題だったのです。
----
・同じ意味になるように( )を埋めなさい
It is our duty to help them.
=It is ( )to us to help them.
----
もちろん答えは up です。しっかり「義務」にさせているのです。
その上であらためて訳例を比較して見ましょう
・彼らを助けるのは私たち次第だ。
・彼らを助けるのは私たちの責任だ。
「~次第」で間違いとは言いませんが、「~の責任」のほうが明確な意図を表していると思うのです。皆様どう思われるでしょうか?
----
(3)I think he is up to something.
解答例
私は彼が何かをたくらんでいるように思う。
解説
up to ~ には「~をして、~しようとして」という意味があります。
文脈上、これが良いと思います。
---------------------------------------------
いかがだったでしょうか? up to が嫌にならなかったでしょうか? 私は up to が出てくると身構えてしまいます。
それではまた来週。
問題編
http://q-eng.com/diary/14070
参考:出典
コメント