smart.fm で更新してきた、
旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は解答編です。
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●アプリ情報:
テストバージョン 2.16と2.17 。
今週の進捗
すみません。今週は変わらずです。(現在は、表示からはみ出る文字をなんとか表示させようとしています)
http://q-eng.com/app_sample/q_tan_sample06.html
アプリの次の予定は、「自由に覚えるべき単語を作ってそれを覚えるシステムの構築」です。
ただ、これがちょっとやそっとではできないようです。
5月中の完成を目指しています。
(ただそれより先に先に「チャットルーム」の作成を目指しています)
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先週の問題に参加された皆様、ありがとうございました。
では正解発表と参ります。
【問題】
・次の4つ英文の意味を日本語で書きなさい。
・また、それらを「it」を主語にして書き換えなさい。
1 He seems to be rich.
意味( )
書き換え = It_____________.
【解答】
1 He
seems to be rich.
意味(彼はお金持ちのように
思われる)
書き換え = It
seems that he
is rich.
【解説】
ポイントは
・seem の時制
・to の後の形(「
原形」か「
have+過去分詞」か)
この2つ。
この seem to の用法には「原則」があります。
━━━━━━━━━━━━━━━━
●原則
"
to 原形"の場合⇒「"to 原形"の時制」は「
述語動詞(seem)と
同じ」
"
to have 過去分詞"の場合⇒「"to have 過去分詞"の時制」は「
述語動詞(seem)
より1つ前」
━━━━━━━━━━━━━━━━
実は、先週やった「完了形の動名詞」とそっくりなのです。
ちなみに「to have 過去分詞"」には名前が付いており、「
完了不定詞」と呼ばれます。
ただし、「to have 過去分詞"【完了不定詞】」は『形が完了形』なだけで、
原則的には⇒【
述語動詞(seem)より1つ前】を表す
原則的に⇒「
完了」とは
関係がない。
のです。(例外あり)
これに則って解説します。
===
1 He
seems to be rich.
seemsが
現在時制なので
⇒
to be
"to 原形"の場合⇒「"to 原形"の時制」は「述語動詞(seem)と
同じ」
⇒⇒今回の
to be は
現在時制。
書き換えから先にやります。
1の
to be は
現在時制なので
書き換えは
It seems that he
is rich.
↑ここが
現在時制になります。
したがって意味は
「彼は(現在)金持ちのように(現在)
思われる」
となります。
---------
2 He seems to have been rich
意味( )
書き換え = It_____________.
【解答】
2 He
seems to have been rich.
意味(彼は金持ちだったように
思われる)
書き換え = It
seems that he
was rich.
(別解 It
seems that he
has been rich.)
【解説】
2 He
seems to have been rich.
seemsが
現在時制なので
⇒
to have been
"to have 過去分詞"の場合⇒「"to have 過去分詞"の時制」の時制」は「述語動詞(seem)より
1つ前」
⇒⇒今回の
to have 過去分詞 は
過去時制。
書き換えから先にやります。
2の
to have 過去分詞 は
過去時制なので
書き換えは
It seems that he
was rich.
↑ここが
過去時制になります。
したがって意味は
「彼は(過去に)金持ち
だったように(現在)
思われる」
となります。
※補足・このケースのみ、it seems の書き換えで、
⇒It seems that he
has been rich.
が許されます。このように書き換えが可能なので、
1 He
seems to have been rich.の意味は
「彼は(過去から現在に渡って)金持ちであるように(現在)
思われる」
としても間違えではありません。
----------
3 He seemed to be rich.
意味( )
書き換え = It_____________.
【解答】
3 He
seemed to be rich.
意味(彼は金持ちのように
思われた)
書き換え = It
seemed that he
was rich.
【解説】
3 He
seemed to be rich.
seemedが
過去時制なので
⇒
to be
"to 原形"の場合⇒「"to 原形"の時制」は「述語動詞(seem)と
同じ」
⇒⇒今回の
to be は
過去時制。
書き換えから先にやります。
3の
to be は
過去時制なので
書き換えは
It seemed that he
was rich.
↑ここが
過去時制になります。
したがって意味は↓こうしたいところです
「彼は(過去は)金持ち
だったように(過去に)
思われた」
しかし残念ながら↑
これは間違い。これは「
日本語と英語の差」なのです。
次のことを「
日本語だけ」で考えてください。
例えば、5年前ぐらいに「ある男性」を見たとします。ちょうどその時(5年前)の彼は「金持ち」のように思えたとします。
それを表現するとき、日本語ではどう表現するでしょうか?
↓こうなるのです。
×彼は金持ち
だったように
思われた。
〇彼は金持ちのように
思われた。
日本語の場合、⇒「彼は金持ち
だったように
思われた」とすると、
・「5年前の時点」では「彼は金持ちではない」。
・「
それより以前(例えば10年前くらい)」は「金持ち
だった」ように「5年前は」
思われた。
という意味になるのです。
しかし
日本語の場合、⇒「彼は金持ちのように
思われた」とすると、
・「5年前の時点」で「彼は金持ち」のように「5年前は」
思われた。
という意味になるのです。
したがって
3 He seemed to be rich.の意味は
〇(彼は金持ちのように
思われた)
×(彼は金持ち
だったように
思われた)
となります。
---------
4 He seemed to have been rich.
意味( )
書き換え = It_____________.
【解答】
4 He
seemed to have been rich.
意味(彼は金持ちだったように
思われた)
書き換え = It
seemed that he
had been rich.
【解説】
4 He
seemed to have been rich.
seemedが
過去時制なので
⇒
to have been
"to have 過去分詞"の場合⇒「"to have 過去分詞"の時制」の時制」は「述語動詞(seemed)より
1つ前」
⇒⇒今回の
to have 過去分詞 は過去よりさらに1つ前の過去時制。←これを「
大過去」と呼ぶことがあります。
書き換えから先にやります。
4の
to have been は過去よりさらに
1つ前の過去時制(
大過去)なので
書き換えは
It seemed that he
had been rich.
↑ここが
過去完了形になります。
実は「
過去完了形」は「
大過去(過去よりさらに1つ前の過去時制)」を表すことができるためです。
したがって意味は↓こうなります。
「彼は(過去のある時点よりもさらに過去では)金持ち
だったように(過去のその時点で)
思われた」
したがって今回は
〇彼は金持ち
だったように
思われた。
×彼は金持ちのように
思われた。
となります。
日本語の場合、⇒「彼は金持ち
だったように
思われた」とすると、
例えば
・「5年前の時点」では「彼は金持ちではない」。
・「
それより以前(例えば10年前くらい)」は「金持ち
だった」ように「5年前は」
思われた。
という意味になるのです。
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アンケートありがとうございます。
高校時代に「やって無い」人の方が多いですね。ちょっとびっくりしました。
私は山ほどやらされて、試験にも出されまくりでしたので。(当時は間違えてばかりでしたがw)
今から考えると
「
完了不定詞」
というものを考えるための非常に良い問題だと思います。
いかがだったでしょうか? それではまた来週!
問題編
http://q-eng.com/diary/8948
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