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mouthbirdさんの日記

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2008年
03月19日
14:59 mouthbirdさん

大学入試ってどんな試験?(英会話編)

3月は受験英語のあらましをお伝えするシリーズです。

今回は「英会話問題」について説明します。

iKnow!ユーザーは、英会話は好きな人が多いのではないでしょうか? でも以下を読むと「英会話問題の難解さ」の所為で嫌いになるかもしれません。

Ψ(`∀´)Ψ

自信がある人は、解いてみましょう。(センター試験英語[文整序・読解・会話]の点数が面白いほど取れる本 竹岡広信著より引用)



英会話問題

概要・「文脈論理」「口語表現応用」「応用問題」の3つにここでは分けて説明しましょう。



「文脈論理」

空所に入れるのに最も適切なものを(1)~(4)のうちから1つ選べ

 A:Hey! That's my blouse! Put it back.

 B:But you never wear it.

 A:That doesn't matter.(      ).

 B:So what? It matches my skirt!


(1) I can borrow it (2) Mother gave it to me

(3) You bought it (4) You can't wear it.






解説;文脈問題なので、日本語にしてみると分かりやすい。

 A:「ちょっと! それは私のブラウスじゃない! 返してよ!」

 B:「でも、着てないじゃない」

 A:「そんなの関係ないわ!(        )」

 B:「だから何? それは私のスカートに合うのよ!」

選択肢は

(1) 私はそれを借りれるのよ (2) お母さんがそれをあたしにくれたのよ

(3) あなたがそれを買ったのよ (4) あなたはそれを身につけてはならないわ



※実は(4)の理解が難しい。

wear は「~を身につけている」という状態動詞。だから文脈に則り、直訳例を作ると「あなたはそれを身につけている状態にはできない」→(禁止)「あなたはそれを身につけてはならないわ」になる。

(can't の禁止の意味で使われている例: You can't play near here. (この近くで遊んではならない))



ここでは「禁止」ではなく、「所有権の主張(これはわたしのなの!)」という文でなければならない。



can't wear は禁止ではなく「不可能」、つまり「あなたはそれを身につけている状態にはできない」⇒「あなたはそれを身につけられっこないわ」という意味で取ってみても、次の「So what?(だから何)」に上手く繋がらない。(この付近は、ydoriさんのご指摘を受けて2008/4/11に文面を修正しました。ありがとうございました。)



したがって

正解は(2)。



対策:論理的にどういう繋がりが正しい会話として成立するか、を考える必要があります。基本は会話文対策のある問題集を解いて、正解に至る過程を記憶し、身につけることになります。






「口語表現応用」

空所に入れるのに最も適切なものを(1)~(4)のうちから1つ選べ

 A:Can you help me with my homework?

 B:(        ).

 A:Come on. Don't be so mean.


(1) No, but I can give you a helping hand

(2) Why not? I have plenty of time.

(3) Yes, of course I can do that for you

(4) I'd like to, but I want to watch this video






解説;まずダイアローグの意味を検討してみる。

 A:「宿題を手伝ってくれない?」

 B:「      」

 A:「何言っているんだ。そんなひどいことを言うなよ」



3つめの文に come on. という口語表現がある。これは「こちらが意図した(望んだ)ことの反対の反応を相手が示したときの表現。「何言ってるんだ」というような意味。

これを根拠に(   )には意図と逆の文が来ると考えられる。

選択肢は

(1) ためだ。でも助けられるよ

(2) いいとも。時間はたっぷりあるから

(3) うん、もちろん。君のためにできるよ

(4) そうしたい、けどこのビデオを見たいんだ

意図と逆の文は(4)しかない。



正解は(4)。



補足:選択肢(2)のwhy not? は、「なんで?」→「もちろんOKさ!」という意味の口語表現。

  :本文3行目の mean は形容詞で「ひどい」という意味。



対策:「口語表現」と呼ばれる独特の表現を覚えなくてはなりません。熟語のようなものです。会話問題対策用の問題集などには必ず載っています。あるいは受験熟語帳にも載っている場合があります。それらなどを使って口語表現を覚えることが基本対策になります。






さて、ここまでは比較的簡単な問題です。次は少し難しいです。





「応用問題」

空所に入れるのに最も適切なものを(1)~(3)のうちから1つ選べ

 Oh you mean“Janken”! That's not really a game. Well, [  ], but it's more a way of deciding something.

(1) hang on a minute (2) never mind (3) sort of









解説:1文の意味を考える。

「ああ、『じゃんけん』のことね。それって、本当はゲームじゃないよ。まあ[   ]、でもどちらかと言うと、物事を決めるやり方ってところかな?」



選択肢は

(1) ちょっと待った (2) 気にするなよ (3) いくらか、多少は



どれもイマイチ変である。でも(1)だと、「ちょと待った、でも…(but)」と続くのはおかしい。(2)はかなりおかしい。実は (3)には「多少は(そう)」という意味になることができる。

正解は(3)。



対策:この種の問題は「消去法」と呼ばれる方法が有効。(1)と(2)はあきらかにおかしいので、(3)になる、といった導き出し方がある。






といった具合です。いかがでしたでしょうか? 簡単でしたか?

ちなみに、特徴的なものばかりを挙げたのであって、変なものばかりを挙げたわけではありません。

受験問題って楽しくないと思いませんか?

でも、そう出てしまうんです。あきらめましょう。トホホ…

 



それではまた来週~★

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コメント

1番~16番を表示

2008年
03月19日
15:58
fliszts541さん

一応埋められましたが,最初の問題の方はかなり不安でした。

2問目のsort of は「まあ一種のゲームみたいなもんだけど,」と繋がるのでこちらの方がはやく解けそうですね。

この come on ははじめて知りました。Don't be so mean も良く意味がとれないし・・・むつかしい。



こんかいのは結構おもしろかったです

2008年
03月19日
16:22
mouthbirdさん

>flszts541さん

ふむふむ。3問目のほうが易しかったですか。Well, sort of.だけで意味がきちんと分かったとはさすがですね。動詞がないので意味が取りづらい人が多いかなあ、と思ったのですが、あっさり解かれてしまったなあ。

そうですね。この mean はややなじみが薄いかも知れませんね。mean には、形容詞で「卑怯な、けちな、意地の悪い」といった意味があるんです。

ちなみに3問ともセンターの過去問題からの出題です。センターって難しいと思うのですけどね…

2008年
03月19日
16:38
さん

3:

sophian のコメント:
一問目が意外に難しいというか悩まされました。現在留学に来ていますが、最近ではネイティブの学生もCanを相当広い意味で使う(例えば、本来ならMay使うべき所でCanを使ったり:目上の人に許可を求めるとき?)ため、一問目の例文ならCanでも会話がほぼ確実に成立しそうな気がしたからです。正解をなんとか選ぶことができましたが、大学生になってもまだ基礎ができていないのかなと少し残念でした。

Meanの「ひどい」や「いじわる」という意味に関しては日本にいるときはあまり耳にしたり目にしたりすることがなかったですが、こちらに来てからは何度も友達同士で(冗談の時も真剣なときも)使っている場面に出くわしました。おかげでこの問題は簡単でした。

三問目に関しては、選択肢を見る前に、自分なら「kind of(kindda)」って言うだろうな、というとこから始めたので比較的容易でしたが、「sort of」とどう使い分ければいいのでしょうか??もし何かいい規準があれば教えてください!!

2008年
03月19日
18:02
mouthbirdさん

>sophianさん

あら、sophianさんも3問目が1番簡単だったのか。どうしましょ?w 会話に慣れている人だとそう感じるのかなあ?

sort と kind はほとんど違いはないです。ただ、sort には若干くだけたニュアンスがあるようです。

ふむふむ。そうですね。予備校時代の恩師の一人、川田拓矢先生からは「ネイティブは、can, may, will は相互に

入れ替えてよく使うよ」と教わりました。私は留学経験などないので良く分からないのですが、実際はやはりそうなのですね。ありがとうございます。許可の意味で使う may は実際には堅苦しく、簡単には使いにくいようですね。ちなみに私はcanばかり使っています。

ふむふむ。mean が「ひどい」という意味はネイティブだと良く使うのですね(貴重な情報ですね)。それを受けた問題がセンターの試験になっていると思いました。ありがとうございました。

2008年
03月20日
01:00
さん

5:

hada のコメント:
問題は全部わかったのですが、come on や sort of を適切な日本語に訳しなさいという問題ならお手あげでした。 sort of に「いくらか、多少は」という意味があるとはさっぱり知りませんでした。

2008年
03月20日
03:01
さん

6:

naokong のコメント:
>論理的にどういう繋がりが正しい会話として成立するか、を考える必要があります。基本は会話文対策のある問題集を解いて、正解に至る過程を記憶し、身につけることになります。

留学生の方でも迷われるとは。。 つまり、問題のパターンを覚えて、一番適切な回答を選べってことですね。今後、口語の勉強をするときに気をつけてみたいと思います。

2008年
03月20日
04:37
mouthbirdさん

>hadaさん

ふむふむ。私も3問目を難しく思う人が一番多いのではないかと思ったのです。最も会話らしい表現であるからです。日本ではそんなに英会話をする機会はありませんから。3問目を難しく思ってくださってありがたかったです。^^;



>naokongさん

そうですね。パターンというか、どういうことをを主張していないと、次に続く返事に繋がらないか?、といったことを考えることが大事ではないでしょうか? こうしたことを考えながら問題演習をするのが対策であると思います。1問目は(4)が引っ掛けの選択肢です。「禁止」ではなく、「所有権の主張(これはわたしのなの!)」という基準で選べるかどうかが、鍵になると思います。

2008年
03月21日
12:06
さん

8:

hokkaido_love のコメント:
最後のものは、、、うーん、でもまぁ、確かにそんな感じもあるよね、という感じでしょうか。

2008年
03月21日
13:30
mouthbirdさん

>hokkaido_loveさん

はい。おっしゃるとおりです。英会話になじみがないと難しい問題ではないかと私は思います。逆になじみがあると簡単に思える人が多いようです。

2008年
03月21日
13:50
さん

10:

aquablue のコメント:
最後のsort of はなじみがなかったです。

come on は映画とかでよく聞いたような・・・。

1、2はわりとすんなりできました。

2008年
03月22日
03:20
さん

11:

chinguruma のコメント:
大学受験って、私には関係ないと思っていましたが、mouthbirdさんにはよくお世話になっているので、参加させてもらいました。
私は、2と3は容易でしたが、1番が間違いました。『人の物を勝手に着るなんて許されないのよ。私がそれに袖を通してないから着たって、理由にならないわよ。」という意味だと思い、(4)を選んだのですが????

2008年
03月22日
04:49
mouthbirdさん

>aquablueさん

ふむふむ。3が難しく思われたのですね。私も3を一番難しく思ったのですが、この辺は個人レベルの感覚・経験の違いの所為な気がしてきました。



>chingurumaさん

どうもどうも♪ 遠慮なくご参加ください。(^^)ありがとうございます。

確かに(4)は紛らわしいですね。ですが少なくとも実際のセンターでは正解はしっかり(2)なのです。

(4)You can't wear it.だったら、要は「着ちゃだめよ!(`へ´ )」という意味ですよね。

「着ちゃだめよ!」に対するBの返事としてふさわしいのは「なんで?」とか「いいじゃない? 私が着たってぇ~」という風になるのではないでしょうか?

ですが、実際のBの返事は「So what? だから何?」です。だから、(4)より「(2) お母さんがそれをあたしにくれたのよ」がふさわしい、と判定されるのではないでしょうか?

2008年
03月23日
04:33
さん

13:

chinguruma のコメント:
解説をして下さり、有り難うございます。

2008年
03月23日
13:38
さん

14:

HARUTI のコメント:
1番の問題については、すんなり考えると、(1)か(4)で迷うところ。ほかの選択肢は、問題外。wear は確かに「身に付けている」の意味ですから、言われた側は、身に付けている状態でなくてはならない。しかし Put it back. ですから、身に付けようと手にしたところだと分かる。もし、身に付けているじょうたいならば、Take it off. となるべき。また、先生の分かりやすい解説で、So what. に続くのは不自然だとわかる。そこで答えは(2)。でも、この問題は、少々難しかったですね。また、最後の問題は、sort of の、非文法的で、口語表現のみ可能な使い方。「前置詞+名詞」しか知らない受験生にはちょっと酷な問題です。最近の高校のテキストでは、この種の会話表現(非文法的だけど、実際に使われている表現)は、載っているのでしょうかねぇ。英会話学校のテキストは、載っています。(ノバにはありました。 笑)。でも習っていなければ、「ハァ?」な問題でしょうね。これもセンターですか。随分無茶しましたね。

2008年
03月23日
16:33
mouthbirdさん

>HARUTIさん

そうですね。1問目の(4)の選択肢は意地悪ですね~w おお!「Take it off. となるべき」というご指摘鋭いですね! Σ( ̄□ ̄)!

sort of に関してです。最近の高校生のカリキュラムには「オーラルコミュニケーション(英会話)」という履修科目があります。なので一応は「この種のもの」をやってはいるはずなんです。sort of が載っているかは分かりませんが…w

なお、今回の3問は全部センターの過去問からの出題です。ちなみにまだやさしい問題を持ってきたつもりなんですよ~もっと難しいのにしようかと思ったけれども、解説が長くなるからw

2008年
03月23日
20:34
さん

16:

chinguruma のコメント:
HARUTI さんも、有り難うございます。理解が深まり、勉強になりました。

1番~16番を表示