smart.fm で更新してきた、旧チャンネルブログの文法問題をお届けします。
今週は解答編です。
参加してくださった方、ありがとうございました。それでは先週の問題の解答と解説に参りましょう。
問題 次の文の( )に入る最も適当な語(句)を、a~dから選びなさい。
That package is( )heavy for Mary to carry.
a. too much b.as c.far too d.enough
解答:c.far too
解説 まず、too to 構文にするというのが本線です。
too ~ to do …「とても~なので…できない:…するには~過ぎる」
This river is too dangerous to swim in.
(この川はとても危険なので泳げない:この川は泳ぐには危険すぎる)
つまり、この問題は「この小荷物は重すぎてメアリーが運べない:この小荷物はメアリーが運ぶには重すぎる」という意味にしたい英文なのです。
したがって、a. too much か c.far too のどちらかに絞れます。
これを判断するには、much の基本的な用法を理解しなければならないのです。
基本的に much は形容詞で、名詞を修飾します。
I don't have much money.(私はあまりお金を持っていない)
much は money という「名詞」を修飾しています。
★muchが副詞として次に続く形容詞を修飾するケースは限られます。
ジーニアス英和辞典によれば
a)比較の観念を含む superior(より優れている)、preferable(より好ましい)、different((~と)異なる)など
b)a- で始まる形容詞(補語でしか使えない形容詞)alike(似ている)、afraid(~を恐れる:心配している)など
だそうです。大抵は very ととも使われるそうです。
例文:I am very much afraid that he is seriously ill.(彼が重篤じゃないかと大変心配している)
heavy は↑これに該当しないのです。したがって今回は、too much heavy にはできないのです。
補足:なお、比較級や最上級を強調する場合は普通に形容詞を修飾します。
例:He is much taller than Jiro.(彼は次郎よりも遥かに背が高い)
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一方、far too はどうなのか?
too 単独なら問題ないです。でも far がついている。
far too は可能なのか?
far の役割を突き止めましょう。
far 基本的に、比較級を強める働きがあります。
比較級の強調は much と同じです。
例:He is far taller than Jiro.(彼は次郎よりも遥かに背が高い)
これと同じ働きを far は too に対して行えます。
far は比較級を強調できるように、too を強調できるのです。
ジーニアスによれば、superior(より優れている)、preferable(より好ましい)そしてtoo(とても~)を強調できるようです。
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したがって、今回は far too が正解になります。
「この小荷物はあまりに重すぎてメアリーが運べない:この小荷物はメアリーが運ぶにはかなり重すぎる」
いかがだったでしょうか? それではまた来週。
問題編
http://q-eng.com/diary/22734
出典