• ようこそゲストさん!

「英文法」の質問

2010年
03月04日
21:17
earth-riseさん
earth-riseさん

"it"は何を指すのか?

基礎ステップ9 コア2000:基礎英語シリーズの例文がわかりません。

The surprise on our baby’s face made it a great picture.
私たちの赤ちゃんの驚いた顔は写真を撮るのに絶好だった。

この"it"は何を指しているのか?
なくてもいいのではないか?

これについて、セレゴに質問したところ、次のような回答をいただきました。

「ネイティブに確認したところ、"it"は"picture"を指すとのことです。文中で話題にのぼっている"picture"が「赤ちゃんの驚いた顔」のお陰で「素晴らしい一枚(=a great picture)」になった、というニュアンスでしょうか。 "it"はあっても省略しても間違いではないそうです。疑問点が残るようでしたら再度ご連絡くださいませ。」

でも、この回答を読んでも、どうもしっくりきません。
これは、
"The surprise on our baby's face made that it is a great picture."
と考えるのでしょうか?

どなたか、よろしくお願いします。

この質問に対する回答は締め切られました。

コメント

1番~13番を表示

2010年
03月05日
00:32
mouthbird

it は picture で問題ないと思います。

make というと「~を作る」という意味である、とだけ記憶していると、誤解しやすいのではないかと思います。

make A BABにする」 という形があるのをご存じでしょうか?

例文
He made her a good nurse. (彼は彼女を良いナースにした)
  make A      B

-------------------------

The surprise on our baby’s face made it a great picture.
                     make A     B

itthe picture交換しましょう。

The surprise on our baby’s face made the picture a great picture.
                     make   A          B

直訳例は
「赤ちゃんの顔の驚き(加減)が、その写真1つのすごい写真にした


これの「意訳例」が

私たちの赤ちゃんの驚いた顔は写真を撮るのに絶好だった。

になっているのです。これでお分かりになるでしょうか?

2010年
03月05日
23:17
earth-rise

Mouthbird先生

どうもありがとうございました。
これについてはsmartのアメリカ人フレンドに質問した時、itがあると不自然だと言われたのがずっと頭にあったものですから、どうもすっきりしませんでした。

smartからの回答では、itはあってもなくてもよいということですが、ある場合と無い場合では多少ニュアンスが違うと思いますが、どうなのでしょうか?

2010年
03月06日
20:02
mouthbird

ふむふむ。
ご質問の
The surprise on our baby’s face made a great picture.
この it がない英文の make は(~を作る)です。

違いを説明しましょう。
それぞれの使用例を挙げましょう
対話文です。

--------------------------------
(1)
これは make A BABにする)の形の例。

A: I have a funny picture I want you to look at.
 (あなたに見てもらいたいおもしろい写真があるんだけど)
B: What's the picture of?
 (何の写真?)
A:Of our baby.
 (私たちの赤ちゃん)
B:Oh!
 (ほう!)
A:The surprise on our baby’s face made it a great picture.
 (私たちの赤ちゃんの驚いた顔がそれ(その写真)良い写真にしたわ)

it は、ずっと話題に出てきた写真(初出は a funny picture)のことです。

---------------------------------

(2)
これは make (~を作る)の形の例。

A: Mary, the surprise on our baby’s face made a great picture.
 (メアリー、私たちの赤ちゃんの驚いた顔が1枚の良い写真を作ったよ)
B: Wao! Show me ! Show me it!
 (わ~。見せて、それ見せて!)

この場合、既に話題になっているもの((1)の例で言えば、a funny picture)がないので、質問の英文には it はありません。しかし、言われたほう(Bさん)はそれ(a great picture)を it と置き換えています。
----------------------------------

どうでしょう? これでお分かりになるでしょうか?

2010年
03月08日
20:02
mouthbird

>>4 tattsun999さん

あ、そっか。バカバカ。わしのバカ! ご指摘どおりです。
申し訳ありませんでした。
多大な勘違いをしました。 今、直しました。

m(_ _)m

2010年
03月08日
22:33
たっつん

 そうでしたか。「弘法も筆の誤り」ってやつですね。

 もひとつお伺いしたいのですが(質問攻めですみません)、nativeって、日本人が「えっ? そこ、itじゃないの?」っていうところを指示語thatで表すときありますよね。例えば、このshow itについても。(私はshow thatとしましたが、違いはよくわかっていません。)

 あの違いは、なんなのでしょか? 私は、そのセンテンスのゴロやリズムの関係かな、と思っているのですが。口語だとthatのほうが多いような気がします。
 指示語のitと指示語のthatの違いについて、たしか中学校のとき、“距離感があるほうがit”って聞いたような気がします。たしか近い方から順番にthis>that>itという感じで。でも「距離感」って・・・ちょっと説明不足ですよね。

 よくnativeに予備校などで叩き込まれたルールを説明して「私たちはこう教わった」っていう話をすると、だいたい"forget about it."、"not true."っとかて「なにそれ?」みたいな感じで言われたりしませんか。別にそれに腹を立てることはないのですが(むしろ楽しんでます)、現実の英語って、今まで教わってきた教科書英語では説明しきれないところがあるなって思います。

2010年
03月09日
04:32
mouthbird

>>6 tattsun999さん

show me it は show me that のほうがいいかもしれませんがちょっとわかりません。視界の範囲内にそれがあれば this や that のほうがいいのは確実ですが…

this, that, it ですが、う~んこれはこれだけで壮大な1つのテーマになってしまいますね。
こんな小スペースでは書ききれないくらいのテーマになるので、ここでは上手く書けません。

ちなみに、ロイヤル英文法では p196に

> this, that が、現実界の何か具体的なものを直接指して、「これ」「あれ」というのに対して、it は文中に1度出てきたものを頭に置いて、その代わりに「それ」という場合に用いる。

とあります。他のページ(P176)にもそれらしい説明がありますが、何か曖昧な説明です。
こんな例です.

"What is this?" "It is a book."(「これは何ですか」「本です」)
*「あなたが指しているもの」を一般的な概念として考え、「それは本というものです」と答えるから、It is a book. になる。 It is を省略して、A book. だけでもよい。もし聞かれたその本が近くにあって、こちらもそれをさして答えるなら、This is a book. になるし、その本が遠くにあれば、That is a book. と答えてもよい。

なんか、分かったような分からないようなですね。機会があったら、どこかでまとめます。今回はこれで(私の答えとしては)勘弁してください。
m(_ _)m

2010年
03月09日
17:24
earth-rise


>>3 mouthbirdさん
どうもありがとうございました。よくわかりました。
おそらくアメリカ人のフレンドは、話がつながる文章が全然前になくて、示された例文に突然出てきた"it"に違和感を覚えて、「このitは間違っている」と言ったのでしょうね。

私もtattun999さんと同じで、itとthatの使い方がよくわかりません。
まえにでてきた言葉や、前の文章の意味全体を受ける時とかitを使っていたのですが、nativeの分を見るとitよりthatを使うほうが多いような気もしたり・・・。
今、「itがわかれば英語がわかる」という本を読んでいるのですが、さっぱり理解できません。

>機会があったら、どこかでまとめます。
楽しみに待っています。よろしくお願いします。

2010年
03月10日
01:12
たっつん

7>>mouthbird さん

 英文法テーマ:「it, that, this、それぞれの境界線」

 私もぜひ期待してます。私はしばらくはnativeと話す機会を失うので直接聞けませんが、そういう機会があったら聞いてみたいと思います。あと1回くらいはありそうです。

>>"What is this?" "It is a book."(「これは何ですか」「本です」)
*「あなたが指しているもの」を一般的な概念として考え、「それは本というものです」と答えるから、It is a book. になる。 It is を省略して、A book. だけでもよい。もし聞かれたその本が近くにあって、こちらもそれをさして答えるなら、This is a book. になるし、その本が遠くにあれば、That is a book. と答えてもよい。

(少なくともここの表現に関しては、間違いはありませんでした。申し訳ありませんでした。)

 (例えば)こういうのです。こういうのをnativeに説明すると"No waaaay!"とか笑われたり、クビを横に振ってから、ため息まじりに”make no sense...”とぼそっと言われるんです(ここでcriticizeしているのは事例を挙げていただいたmouthbirdさんではなく、その文法解説書です。mouthbirdさん、気を悪くしないでください。)
 全部間違っているという意味ではなく、「必ず、いつもそうとは限らない。」という部分否定の意味のリアクションですが、私が日本人の出版した文法解説書でさえ怪しい(古いものはなおさら)、と思うきっかけになった事例です。

2010年
03月12日
03:57
たっつん

 今日、たまたま先生とお話しする機会が持てたので、さっそくthis,that,itについて質問してきました。

 その前に、いい事例をひとつ見つけたので時間が取れる方は参考までに見てください。iTuneのpodcastの番組?のひとつに英会話スクールの"Gaba"が日常英会話の紹介をしています。これのシリーズの『2006年9月2日の第19回、「この席には誰か来ますか?」』を見てみてください。

ケース1:この事例では、席が空いているかどうかを確認するのに、指示形容詞/指示代名詞:this, that, 指示代名詞:itをそれぞれ使っています。

私: Excuse me. Is that seat taken?

Aさん: No, it isn't. I'm waiting for a friend. Sorry.

 という会話があります。私が ”Is that seat taken?” と聞いたのに対し、Aさんが"No, it isn't." と" it "で受けています。
 GabaのPodcastでは、私とAさんのお互いの間にある席を指して "Is that ... ?" "No, it isn't."とやり取りしていますが、厳密には、「私」は"Is this seat free?"という風に、thisを用いてお互いの間にある席を指すべきだと思います。

 参考までに私のスケッチを見てください。私のスケッチでは、新幹線にあるような3列座席の真ん中に一人乗客が乗っています。
 このAさんに、通路側から赤い席を指して「その席が空いているかどうか」を確かめるときは、"Is THIS seat open?"と聞き、緑の席を指してその確認をする場合、"Is THAT seat free?"となります。
 この辺は中学で教わった通りだと思いますし、日本語の「この(その)席空いてますか?」という感覚と同じだと思います。

 ここで注目したいのはAさんの返事です。Aさんは、その返答として"No, IT isn't." "Sorry. THISTHAT is not free."と言う風に、"it"か、"this か that"を選べるということです。(この場合、Aさんにとっては、赤い席も緑色の席もいずれも"THIS"と言える範囲にあるので、"that"を使用する可能性は低いと思いますが。)

 このAさんが返答時に述べたitは、日本語にすると「あなたの言っている、望んでいる、その席は空いてません。」ということだと思います。この点は、mouthbird先生が引用されたロイヤル英文法の解釈と同じだと思います。
 これで、このスケッチを通した解説は終わりです。


ケース2:次に、本題のITTHATの違いについてです。この解答は新鮮でした。やはりこういう微妙なさじ加減はnativeに聞くに限ります。
 例えば、あなた(Tom)が一軒家に住んでいて、隣には車好きの趣味を共有する隣人(John)がいたとします。あなたは高級車BMWを所有しています。隣人は1クラス下のAudiでしたが、ついにハイエンド&ハイクラスモデルのAudiを手に入れました。
 そのJohnが意気揚々と話しかけてきます。

 ”Hey! how's it goin', Tom! Look at my new car! I got a new one at last!”
"What do you think of IT?"
 なんとも妬ましい一瞬ですが、この場合の"IT"は何を指しているのでしょうか? また、この"IT"が"THAT"だった場合、つまり、

"What do you think about(nearly= of) THAT?"とはどう違うのでしょうか?

 答えはこうでした。
 まず、"IT"の場合。これは具体的な対象そのもの、つまりここでは隣人Johnがついに手に入れた新車のことを指します。そして、その新車に対する評価を伺っています。

 一方、指示代名詞がitではなく"THAT"だった場合は、『Johnがハイエンド&ハイクラスの新車をついに手に入れた事について』どう思うのか? を伺っている、とのことです。
 (私の解釈→)itsomething specific or concrete(何か特別、あるいは具体的な対象)を指しているのに対し、thatは、その事物を取り囲む(circumstantial)内容を指している、ということです。「その結果・現象の前後を含めた形而上的なプロセスを対象としている」と言ってもいいかもしれません。

 次に、この対象が人の場合はどうなるのか?
 たとえば、"Score! I got a new girlfriend! Hey, Mike! What do you think about that?"という場合。 この場合、前例同様「(僕に)新しい彼女ができた事について(me getting a new girlfriend.)」をどう思うか、Mikeという人物に感想や意見を求めています。
 彼女その人自身についてのMikeから見た評価や感想を聞きたい場合は、
 "What do you think of her?"となります。

 最後に、もうひとつ抽象度をあげます。
 "Now, Barack Obama starts a new policy of Iraq. What do you think of IT?"

 この場合のitは、"a new policy"を指しています。
 では、この指示代名詞の部分が例によって"that"だった場合はどうなるのか。もうわかると思いますが、"Barack Obama starting a new policy (of Iraq)."ということになります。

 結論としては、日本語の上では指示代名詞のitthatも「それ」「その」「そこ」と訳してしまっていて、明確な違いを特に設けていません。しかし英語のitとthatは、このような場面の場合においては明確に意図しているものが分けられている、という私論に至りました。

 earth-riseさんの投稿でこんなに長々と申し訳ないですが、途中報告として回答を示すのであれば同じトピック内がいいと思ったので、強引に同じトピックに入れさせていただきました。また、英文は解釈を元に自分で作っているので、もしかしたら文法がおかしいかも知れないので、あしからず。今回大事にしているのは、指示代名詞と指示形容詞の理解です。間違ってたら言ってください。直します。
 あとは、mouthbird先生はじめ他の方々に、より深く広い解釈を託します!

2010年
03月12日
17:23
earth-rise

>>10 tattsun999さん
詳しい説明ありがとうございました。

私もよくわからなくて適当に使っていたのですが、tattsunさんの説明を読んで、わたしも調べてみました。

~~~~~~~
★表現のための実践ロイヤル英文法から(p388)

前の句・節・文の内容を指すitとthat(this)の違い

  「前に出た句・節・文の内容を指す」時、itを使うかthat(this)を使うかが微妙なケースがあるが、itを使うほうが一般的な表現になるということがおおざっぱに言える。

 たとえば、上の用例 I like having wine with dinner, too. I think it is a wonderful custom. (私も夕食にワインを合わせていただくのが好きです。素晴らしい習慣だと思います。)の場合、「夕食にワインを合わせていただく」という習慣について一般的に述べているので、it が適切である。

 だが、「今夜の食事にワインも合わせようと思っているけど、どう思う?」---「それは名案だ!」という会話なら、"I'm thinking of serving wine with dinner tonight. What do you think?"--"That's a good idea!" と言い、"It's a great idea!"とは言わない。

 この場合、「どう思う?」と質問された人は、「今夜の食事にワインも合わせる」ことについて一般的にこたえているのではなく、「今夜の食事にワインも合わせる」という具体的な案について答えているので、thatが適切である。

 同じように、"Going to bed early is good because it makes it easier to wake up in the morning."(早く寝ることはいいことだ。早く寝ると、朝起きるのが楽になるから。)の場合、「早く寝ること」について一般的に述べているので、itが適切である。

 だが、「もう8時15分だ!ということは今日もまた遅刻だな」という場合であれば、話は今日だけのことなので、"It's already 8:15! That means I'll be late again today."のように、itを使わず、thatで表現するのである。
~~~~~~~~~

要するに、一般的ならit、具体的ならthat(this)のようですね。
でも、この場合のthat とthisってどう使い分けるんでしょう?

2010年
03月12日
22:42
たっつん

 こりゃ、たしかに壮大なテーマだ。気安く踏み入れる所じゃなかったかもしれません。

>11:earth-riseさん
 「ちょっと、違うかな」と思います。
 わかりやすくするために、先の10の話をケース1とケース2にわけました。なぜなら、ケース1と2の"it"は性質が違うと思ったからです。ケース1の「it」は、確かにmouthbird先生がロイヤル英文法を引用したように、

 『> this, that が、現実界の何か具体的なものを直接指して、「これ」「あれ」というのに対して、it は文中に1度出てきたものを頭に置いて、その代わりに「それ」という場合に用いる。』
 『> "What is this?" "It is a book."(「これは何ですか」「本です」)
*「あなたが指しているもの」を一般的な概念として考え、「それは本というものです」と答えるから、It is a book. になる。 It is を省略して、A book. だけでもよい。もし聞かれたその本が近くにあって、こちらもそれをさして答えるなら、This is a book. になるし、その本が遠くにあれば、That is a book. と答えてもよい。』

 の通りです。

 しかしながら、ケース2における"it"は、具体的な対象を"it"で代名しています。 この点において、ロイヤル英文法は解説を誤っています。

 『「前に出た句・節・文の内容を指す」時、itを使うかthat(this)を使うかが微妙なケースがあるが、itを使うほうが一般的な表現になるということがおおざっぱに言える。』

 この解説はひどすぎです。今の私にしてみれば、「微妙なケース」だと思うのは、解説者が実のところ理解できていないだけで、nativeはきちんと使い分けているのです。「おおざっぱに言える。」と言うところにも、解説を逃げている姿勢が伺えます。
 ロイヤル英文法は、調べたところ日本人が3名ほどが執筆を行い、そこに一人native English speakerの、おそらくどこかの大学で言語学博士号を取得されただろう教授がその監修にあたっています。その彼が、どこまで監修したのかわかりませんが、この説明では「わかりやすい」とは思えないです。

 earth-riseさんがロイヤル英文法から引用した、
 『上の用例 I like having wine with dinner, too. I think it is a wonderful custom. (私も夕食にワインを合わせていただくのが好きです。素晴らしい習慣だと思います。)の場合、「夕食にワインを合わせていただく」という習慣について一般的に述べているので、it が適切』

 これはワインを習慣的に夕食と一緒にするという人の話に、共感してレスポンスをしている文ですね。ただ習慣について述べているのではなく、ここでもやはりこのitは、"(usually) having wine with dinner."を指しています。前出の対象が習慣だった、ということだと思います。
 THATにすると、「ワインを食事と一緒にする習慣をもつあなた」についてどう思うか、ということを回答することになります
 回答も例えば、
I like having wine with dinner, too. That is why you are so beautiful. というような感じになると思います。


●"I'm thinking of serving wine with dinner tonight. What do you think?"--"That's a good idea!" と言い、"It's a great idea!"とは言わない。

 『「今夜の食事にワインも合わせる」ことについて一般的にこたえているのではなく、「今夜の食事にワインも合わせる」という具体的な案について答えているので、thatが適切』というところは意味不明です。解説者自身が理解不足だと思います。

 この文についてですが、"What do you think?"はよく使われる言葉ですし、間違いではないと思います。十分意図も伝わると思います。
 ただ、その組み合わせをどう思うかを聞きたいのか、それとも私のアイディアそのものをどう思うかの違いを意図して尋ねたい場合は、やはり私が10番で示したような聞き方を使い分けるべきです。

 think のあとには、"of that (or it)"があるほうが望ましいと思います。この that が意味しているのは、"me thinking of serving wine with dinner tonight."です。だから、そのあなたのアイディアを指して、"That's a good idea." なんです。
 これを、"What do you think of it?" と言った場合は、"serving wine with dinner tonight."を指します。これに対して考えられる返事としては、

 "(I think ((that)) ) it's a nice much. " 「いい組み合わせだと思うよ。」とか、
 "not bad." 「いいんじゃない。」

 という風に、そのワインとディナーの組み合わせについての、preciseでspecificな対象についての、返事がくると思います。


 「早く寝ること」のあたりの話も問題ないと思います。(例文は少し強引な気もしますが。"It is good for us to go to bed early so that we can wake up easier in the morning."のほうがナチュラルだと思うのですが、itを説明する必要があったのでしょう。)

●「もう8時15分だ!ということは今日もまた遅刻だな」という場合であれば、話は今日だけのことなので、"It's already 8:15! That means I'll be late again today."のように、itを使わず、thatで表現する・・・

 まず英語どうこうの前に、和・英の例文がよくない。おそらく、ここを書いた解説者はそうとう急いで書いたと思われます。
 そして、解説者は明らかに" it "と "that" をmisreading(誤解)している。

 前出の『「前に出た句・節・文の内容を指す」時、itを使うかthat(this)を使うかが微妙なケースがあるが、itを使うほうが一般的な表現になる』という説明の通りに理解するなら、"It means I'll be late again today." でもおかしくないはず。
 それを、『今日だけの話だから』というのは説明になっていない。
 この指示代名詞におけるITTHATの違いは、

 THATは『包括的(comprehensive)あるいは概要的(abstractive)、状況的(circumstantial)な事物を指す

 のに対し、

 ITは『前出の具体的な(concrete or precise)対象、事物(習慣も含めて)をさす。

 「習慣」という言葉と概念、That の部分で説明した「包括的、概要的」という言葉と概念は同じようにも考えられますが、両者の違いは10番で説明した通りです。

 ということです。
 "It's already 8:15! That means I'll be late again today." は、間違った文ではないですが、解説が間違っているのです。この That は、「8時15分になってしまった。」というコト、事態を指しているからThatで正しいのです。
 遅刻は習慣化しているけど、ここではとりあえず「今日やってしまった遅刻について」語られているので "that" なんです、というべきです。

 もし、ここをITにした場合、おそらく8時15分という時刻を指して、その時刻が何を意味しているか、という説明をIT以下で述べる、という感じになるのだと思います。


 ですから、「一般的ならit、具体的ならthat(this)のようですね。」という解釈は全く逆です。ロイヤル英文法の全てを否定はしませんが、少なくともここの解説はひどすぎです。わかりにくい上に、乱暴です。私たちは中高で「漠然としたもの、習慣をITで表す」と教わってきましたが、そういうイメージで、指示代名詞 it を捉えない方がいいと思います(形式主語、仮目的語除く)。

2010年
04月14日
21:24
earth-rise

tattsunさん。
詳しい解説をどうもありがとうございました。
難しいですね。

1番~13番を表示