何年も前ですがアメリカでトヨタの方の講演を聴く機会がありました。日本人の方のお話だったのですが、メーカーに勤めるアメリカ人向けの講演だったので、英語でした。最初に言われたのが「『改善』に相当する英語は見当たりません。強いて言うなら continuous improvementです」ということでした。ただのimprovementじゃだめだってことです。どういうことでしょうか。
improvementはimproveの名詞形。improveのim(in)はincreaseやincrementalのinでこの場合は「上に」ってことです。そのあとのproveはprofitのこと。profitのproは「前」、fitはは「作る」。fiction(フィクション)のficです。それでprofitに「進歩」「向上」ってセンスが出てきます。
その頭にcontinuousがつくと、その進歩がどんどん続く感じが出てくるんですね。
トヨタの考えは、「改革」「刷新」は聞こえがいいが、それじゃだめで、日々継続していかなければならないということ。「継続」の方が強いってことですよね。だから頭にcontinuousがつかなきゃだめって言ってるんですね。
continueのセンスも、conは「共に」、tinueはmaintainやcontainのtainで保持するってことです。
私たちの勉強も、まさしく「継続」。一気に習得なんてできません。上に上に"on on"「どんどん」重ねて自分のものにするんです。継続して能力を改善して、それを保持し続けるんです。
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