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neginohanaさんの日記

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2009年
02月01日
15:42 neginohanaさん

Guess Who's Coming to Dinner  (招かれざる客)  映画 1967年

オバマ大統領の両親が「黒人と白人のカップル」だということで、この映画を観てみた。1967年の作品。
全体的に古典的な感じがする、演劇的な映画だ。
しかし、素晴らしかった。
わずか半日の出来事が描かれている。しかし両家族にとっては激動の半日だ。







冒頭は幸せそうなカップルが空港に到着する場面。ただ、黒人男性 John と白人女性 Joey だ。
10日前にハワイで出逢って恋に落ち、結婚を決意したという。
二人は Joey の両親に会いに来た。







日頃から「人種差別ほど愚かなことはない」と言っている両親だから、Joey は楽観的だが・・・




自分の娘が黒人と結婚したいと言い出せば、ショックを隠せない。↓







驚いたのは、彼女の家に長年勤めている黒人家政婦の反応。
John に、あからさまに敵意を表す。「女性が社会進出する時に、一番足を引っ張るのが女性たちだ」というのと同じことだろうか。







John は医学博士で立派な青年。







幸せそうな二人を見て、Joey の母は次第に心が解けて、若い二人の味方になる。




そんな中、John の両親が急に彼らに会いに駆けつける。
息子が婚約したのが嬉しくて、満面の笑みだった二人だが、




現れた婚約者が white girl だと見るや、凍りつく。







Joey の家に着いてから、Joey の両親、John の両親、若い二人、古い友人の司祭まで加わって、いろいろな組み合わせで話し合いが続く。




双方の父同士の話し合い↓




Mr. Prentice: I don't know you at all, and I certainly wouldn't want to offend you. But are you some kind of a nut?
Johnの父: 初対面で失礼だが、あなたは正気なんですか。




このnutというのは、よく聞く。(You've Got a Mail にも出てきた)
もちろん、木の実のことではなく、「ばか者、変わり者」という意味。




母同士の話し合いで二人は理解しあい、
John の母が、手ごわい Joey の父に立ち向かう。







Mrs. Prentice: When sexual things no longer matter to them, they forget it all.
ジョンの母: 愛や恋を語る年を過ぎると忘れてしまう。




ここでの they は父親たちのことだ。
男は年をとると恋する気持ちを忘れて枯れてしまうんだ、という
きつ~い言葉。




一方、John は自分の父と対決している。







John: But you think of yourself as a colored man. I think of myself as a man.
ジョン: でも僕は黒人としてではなく、人間として生きたい。




you think of yourself as ~
なんだ。この of が、私が言おうとする時はスラスラ出てこないような気がする。




登場人物それぞれの立場や気持ちがよくわかり、じーんときた。涙、涙。
今のアメリカでも、異人種間の結婚はそう多くないという。
この映画の時代、多くの州でそれが違法ですらあった。
そんな中、時代を変えていく若い世代、建前と本音の葛藤に苦しむ親、とてもうまく描けている。




:::::::::: おまけ ::::::::::::::




ただ、冷静に私が思うに、(人種の問題以前に)出逢って10日で結婚というのは、早すぎる。
すぐにスイスに移らなければならないと John の事情があったとしても・・・。




私は(娘としての経験から)、もし自分の子どもが、親から見てふさわしくないと思われる結婚を望んだときは、
反対して恋の火に油を注ぐようなことはせず、次のように宣言するのがいいと思う。
「1年経って決心が変わらなければ、そのときは祝福しよう。
ただし、それまでに妊娠しようものなら、認めない。」




1年経てばたいてい目が覚めるものだし、もしそれでも結婚したいのなら本物なのだろうから、親が折れなければならない。







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コメント

1番~12番を表示

2009年
02月01日
15:52
さん

1:

happy-jasmine のコメント:
こんにちは。

いつもながら、こんなのどうやって作るんですか??

と思います!!

・・すごすぎます・・

古い映画なんですね。

見たことないです・・

オバマ大統領誕生の記事の中で、この映画と同じようなカップルの話が新聞記事になっていました。

今でも・・大変そうでした。

色々紹介してくださっていつもありがとうございます。

2009年
02月01日
16:30
さん

2:

StPaul のコメント:
Ms. neginohana,



I saw this movie long time ago.

I hope we can live in a world without racial discrimination

someday.



Have a nice Sunday.



St. Paul

2009年
02月01日
17:05
luminさん

negiサマが、

:::::::::: おまけ ::::::::::::::

の部分に書いておられたこと、ぜひ心にとめておきます。

極端に走りそうな長女がおりますので、

夫とふたり、おそれおののいているもので・・・(^_^;

「その時」が来たら、このせりふ、いただきます!

2009年
02月01日
19:41
さん

4:

caqq のコメント:
オバマ大統領の両親って黒人と白人のカップルなんですか。

素晴らしいですね。時代的にはまだ偏見とか

あったでしょうに。オバマ氏はご両親から、たくさん教わって

来たんでしょうね。



この方はシドニー・ポワチエさん?

「夜の大走査線」は見てます。

黒人と白人間での人種差別は映画で学びました。

「アラバマ物語」「カラーパープル」・・

世界は争いが溢れてますけど

オバマ氏当選で

それでも少ーしずつは良い変化が起きてるんだと

思いますね。

2009年
02月01日
20:30
satogogoさん

negiさまの「映画の英語」日記はすばらしい。
鑑賞の仕方がこんなに丁寧なのに、今月見たのが20本って、
尊敬♡です。

:::::::::: おまけ ::::::::::::::
ふむ、ふむ・・・。
「娘としての経験から」・・・・・なるほど、なるほど。

2009年
02月01日
20:53
GoodGriefさん

シドニー・ポワチエ。この人を見るとなぜかデンゼル・ワシントンを思い出します。



Guess who's coming to dinnerで「招かれざる客」かぁ。

うまい訳だなあ。

2009年
02月02日
00:49
umi_seaさん

見ましたよん。これをきっかけに何本か見ましたがおぼろです。 ^^; たぶん、夜の大捜査線、いつも心に太陽を、だと思います。この映画で人種に対する認識がぐらりと変わりました。頭の中で人間は平等、そうあらねばと唱えて受け入れていたものが、人種を問わず素敵な人は素敵なんだ~と変化した感じです。



GGさんがデンゼル・ワシントンについてふれてらっしゃいますが、デンゼル・ワシントンの遠い夜明け、ペリカン文書、フィラデルフィア、から騒ぎ、は忘れられない映画です。最後の、から騒ぎはデンゼル・ワシントンの映画というよりケネス・ブラナーの映画ですけれど。

2009年
02月02日
16:59
neginohanaさん

*jasmine さん*



お褒めいただきありがとうございます。

結構時間かけてます・・・ので、そう言っていただけると嬉しいです。



*St.Paul san*



Thank you for your comment.

I hope so, too.



*lumin さま*



お役に立てて嬉しいです。(・・・でも、使う機会のないことを祈ります)



*めえこさま*



そう、彼です。詳しいですねえ。人種差別もので(?)お薦めはどれですか。私全然見てないんで。



*satoさま*



殿には「どんだけヒマなの」みたいに言われましたが・・・(ーー;)

結構当たってます。



「おまけ」部分、そんなに力強く納得されると、どれだけ深く行間を読まれているのか心配になります。(^_^;)



*おぐ*



*おぐ*も詳しいんですね。

「遠い夜明け」は、昔映画館で観て、なんと途中で寝てしまい、妹に罵倒されました。(ーー;)



*umi ちゃん*



私、映画に目覚めたのは数年前なので、古典的な映画で見ていないのが多いんです。今観てもいいなあというのがあったら、教えてください。












2009年
02月03日
09:58
さん

9:

Tickey のコメント:
Hi neginohana san!

初コメです^^

すごい映画見ているんですね。わたしは見る時間がなかなか

ないのでうらやましい・・・。

今回のthink は自分の場合I think S+Vって意識が強いので

なかなかofにつながらないので勉強になりました。

What do you think of~とかのofと一緒ですよね。

英語っておもしろい!

2009年
02月03日
21:13
さん

10:

Ai_Kano のコメント:
すごく面白そう。今見たい映画ですね。日本に帰ったとき絶対探してみます。主人公の黒人の俳優さんかっこいいです。



「1年経って決心が変わらなければ、そのときは祝福しよう。

ただし、それまでに妊娠しようものなら、認めない。」

かっこいい。効きそう。しかもすごい現実的ですねー。



うちの両親なんかも、もうこのさい国際結婚でもなんでもかまわん、むしろ国際結婚のがかわいい孫ができるんじゃないのか、と言ってきたりしますけれど、実際に外国人を連れて帰ったら最初は凍りつくと思います。

「マハラジャ以外認めない!」とかいいそうです。

2009年
02月03日
23:19
さん

11:

tomapy のコメント:
neginohanaさんの日記すごい~。

読み惚れてしまいました。

それに色んな映画を幅広く観てるのがえらいなぁ!



三枚目の写真の女性、キャサリン・ヘップバーンじゃないですか?

古い映画でテレビで二度程しか観た事ないけど、彼女が主演していた

「旅情」という映画が好きだったこと思い出しました。

neginohanaさんも機会があったら観てみてくださいね。










2009年
02月03日
23:25
neginohanaさん

*Tickey さん*



お呼びたてしてすみません。来て下さってありがとうございます♡

見る時間は・・・睡眠時間を削ってます。

同じ表現や単語が違うところに出てきたのを見つけると、嬉しくなって覚えてしまいますよね。そのためにも、いっぱい観ようっと。



*Ai さん*



そうそう、この映画に、私はとても感動しました。

本音と建前の間で苦しむ親の気持ちも、よくわかりましたよ~

Ai さんは親御さんにこういう思いをさせる可能性が高いでしょうから(?)、ぜひこの映画を観て勉強しておいてください(^_^;)



*tomapy さん*



お褒めいただきありがとうございます。

そう、キャサリン・ヘップバーンです。この映画でも、彼女はとても魅力的でしたよ。

「旅情」は、見たような見ないような・・・・。多分子どもの頃にテレビで見た程度かな?今度探してみます。



いろんな映画・・・といっても、ラブコメが多いです~♡

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